【展示】特別展「運慶 祈りの空間―興福寺北円堂」(東京国立博物館、東京・上野)
時間が経ってしまったので簡単に(現在10/27)。
内覧会の招待券を譲ってもらったので有難く見に行ってきた。
いつものような企画展をイメージしていたら、本館1階の奥の部屋一間のみの展示だった。
興福寺北円堂の修理完成を記念して弥勒如来坐像の約60年ぶりの寺外公開となったらしい。
お題目の弥勒如来像と、無著・世親菩薩立像に加えて、かつて北円堂に安置されていた可能性の高い四天王立像を合わせた7躯体の国宝仏像を展示する。
そういえば以前にもこの形式でやってたね。
そのときもどこかのお寺のお堂をまるごと再現していたような……?
(そしてそのときにお土産に買った大根のぬいぐるみは満員電車で盗まれた……だから今回はお土産買わない……)
まあとにかく運慶です。
運慶作品だけどうしても「違う」と感じる(いい意味で)。
実際に作っているかだけじゃなくてプロデュースしてるだけでも凄く変わる。
なんでこんなに違うんだろう?
弥勒如来は仏像のなかで最高傑作との呼び声が高いそうだが、これまで見てきた他の仏と比べて身体のバランスがとてもいい。
おかげで人間的に見える。
無著・世親菩薩立像は生きて動き出しそうだった。
こんな静かな佇まいでいて「表情」を感じられるのが凄い。
世親のほうには玉眼が入っており、うっかりすると目が合いそうである。
遠くを見ている姿なので目は合わないはずなんだけど、「目(瞳)がある」と思い込んじゃうので「目が合いそう」と思っちゃうのかな。
少なくとも半分くらいは木像でなく人間として見てしまっていると思う。
(サイズとして向こうの方が大きいにもかかわらず)
あと、慶派の作品はどれもそうだが衣文の襞の彫りが深く見える。
考えてみると、実際に布がそんなに彫りの深い襞を作るかというと、作らない、たぶん(笑)。
ただ、動かしているときは別だ。
動いている瞬間瞬間は襞が深くなることもあろうから、それを落とし込んでいるのだろうか?
そして深い方がリアルに見えてしまうこの不思議さよ。
四天王は運慶一門の作だろうという説があるが明確ではないらしい。
が、生き生きとして躍動的だったのでやっぱり運慶じゃないかなあと思っている。
本当に「今にも動き出しそう」。
獅噛み(ししがみ/しがみ)がめっちゃキュートだし(友人曰く「ライダーベルト」)、どうみても慶派っぽい。
みながみなチャーミングだった。
点数は少ないが、結構満足した。
ついでに常設展の関係する箇所も観覧して、さらに満足した。









































































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