【映画】「フレンチ・ディスパッチ」
時間が経ってしまったのでごく簡単に(現在3/30)。
「グランド・ブダペスト・ホテル」以来、この監督の作品は気になって毎回見に行っているけれども、相変わらず「曰く言い難し」な感じ。
感想を書くのがすごく難しい。
よくわからないんだもん(笑)。
ただ、映画でしかできない表現をしていることだけはわかる。
画面が独特でものすごく「映画らしい」構成であり、その点は何をどうしてもこの監督なんだな、という感じ。
冒頭のデリバリーの構成からしてどうやって撮影してるのか全然わからない(笑)。
映像はある意味で「おとぎ話の世界」チックなんだけど、ティム・バートンとはまるで違うベクトル。
「誇張された」り「嘘っぽかった」りする世界が、実に生き生きとナンセンスに描かれる。
今回はアニメーションまで駆使していた。
全編「フィクション臭」がバリバリに漂ってるんだけど、「全部嘘だと思っただろうけど実はこの部分はリアルなんだよ」と云われて「ぎゃふん」となりそうな予感が消えず、何とも云えない、すなわち「曰く言い難し」に到達するのであった。
「こんなウキウキする雑誌は今ではもうないんだよ」と云われているのかもなぁ、編集長も雑誌も「終焉」を迎える映画だったわけだし。
監督は若いころから結構な雑誌フリークだったそうだから、それを読んでいた当時には本当にこういう実感を得ていたんだろうな(と、今頃やっと思えるようになった)。
それをそのまま映像化したのかも。
なお、フランス映画へのオマージュも数多かったようだが、寡聞にして知らずわからず、残念だった。
だれか詳しい人の解説を聞いてみたい気がする。
主役というか狂言回しの編集長、「だれが演じてるんだろう」と思っていたらビル・マーレイだったので吃驚した。
学生運動家のリーダーがティモシー・シャラメだったのも吃驚。
ほかもいろいろあるけど、まったくわからなかったものが多かった(あとから云われりゃわかるけど)。
俳優たちの個性を作品仕様に作り変えてしまうのも、この監督の手腕なのかもしれない。
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