時間が経ってしまったので簡単に(現在4/3)。
気になっていたポンペイ展。
午後休をとって、入場時間の予約もして、久しぶりの東博へ。
入場料2000円だけど、ボリュームがあって満足できる内容だった。
最初のほうにバルブが展示されていた。
現代でもどこかで使えそうな感じ。
このへんの技術レベルはすごく高かったんだな、ということがよくわかった。
写真を撮っておけばよかったかな(でもだって本当にただのバルブだったからさ……)。
さすがローマ。
とはいえ、ポンペイにはローマ化する前にも長い歴史があって、多様で豊かな文化を垣間見られるのがこの展示のテーマの一つ。
エジプト由来の楽器シストルム。
ガシャガシャ振って音を鳴らすらしい。
ビキニのウェヌス。
部分的に金彩が施されている。
個人的には大理石オンリーで勝負してほしい気も。
ブドウ摘みを表した小アンフォラ(通称「青の壺」)。
カメオガラス(白い部分もガラス製)。
葡萄を摘みワイン造りに励むクピドたちが描かれているらしい。
青い水差し、ガラス製。
形がギリシャっぽい。発色が素晴らしい。
絵柄がエジプトな黒曜石の盃。
サンゴ、ラピスラズリ、孔雀石、金を使った象嵌。
エウマキア像。
ポンペイの毛織り物ギルドが業界の保護者エウマキアを顕彰するために作った。
女性も商業活動に精を出し、地位を獲得してたのね(現在より進んでる?)。
蓋と鎖付きインク壺、ブロンズ製。
矢立みたいに携帯してたのかな?
賃貸広告文。
壁面に屋敷(部屋?)の賃貸の広告が!
ニンゲン、昔からやってることは一緒。
ヘルマ柱型肖像(通称「ルキウス・カエキリウス・ユクンドゥスのヘルマ柱」)。
出土した家の最後の所有者ルキウスの肖像とされていたが、様式が古いので彼の父親あるいは解放奴隷だった祖父フェリクスの可能性が高いとか。
いいけどさ……なんで頭部以外にあそこだけ付けてるの……。
石付き指輪(オニキス)。
半球系のイヤリング。
エメラルドと真珠母貝のネックレス。
現代に通用するデザイン、かっこいい。ほしい(笑)。
金庫!
木製の箱に鉄やブロンズを上貼りし象嵌細工を施しているとか。
モザイクのテーブル天板(通称「メメント・モリ」)。
このあと、モザイクはゴロゴロ出てくる。
子ブタの錘。
わざわざ錘を造形してるのが楽しい(シンプルな形じゃなくて)。
アヒルのケーキ型。
なぜアヒル(笑)。
炭化したパン(!)。
本当にそっくりそのまま残ってて、とても面白かった。
写真は撮らなかったが、パン屋を描いたモザイク画も出品されていて、絵の中にはこれにそっくりのパンが並んでいた。
なお、このパンを模したクッションが売られていたが、予算が足りずに見送り(でもバンバン売れてた)。
左から、膣鏡、薬箱、外科器具入れ。
青色顔料の入ったテラコッタ。
ユピテル=アンモン形の錘付き竿秤。
これも時空を超えて共通の器具っちゅーか。
電気がないところで今でも使えそう(そんなんばっか)。
「猛犬注意」のモザイク。
セキュリティですね、わかります。
「ファウヌスの家」の説明ボード。
「踊るファウヌス」というブロンズ像があったため、こう称される。
「ファウヌスの家」にあったエクセドラ(談話室)の「アレクサンドロス大王のモザイク」(レプリカ)。
やはり実物大で見られると何か(時間の流れとか)を実感できてすごくいい。
「ファウヌスの家」にあった湯沸かし器。
二重構造。外側がボロボロなのはたぶん鉄だから(蓋は青銅でよく残ってる)。
「ファウヌスの家」にあった料理保温器。
どうも外側と内側の間に空洞があり、空気層をはさんでたらしい。技術の高さが窺える。
こちらが「踊るファウヌス」。
ファウヌスはサテュロスとも同一視された牧神。
躍動感に溢れる造形で、ギリシャっぽい(気のせいかもしれないけどローマ経由でなくギリシャから直接取り入れてる感じがする)。
「ファウヌスの家」にあったイヤリング(ピアス?)。
真珠と金(鋳造)で作られている。
このデザインはその当時流行したんだろうな。
「ファウヌスの家」にあった「イセエビとタコの戦い」のモザイク。
当時好まれた主題だとか。
「ファウヌスの家」にあった「ネコとカモ」のモザイク。
遠目に見ると油絵かと思う出来栄え。でもモザイクタイルなんだよね。
「ファウヌスの家」にあったスフィンクスのテーブル脚。
そう、これでテーブルを支えていたのだ。もちろん大理石。
「竪琴奏者の家」の説明ボード。
こちらもとても大きな家だったようだ。
「竪琴奏者の家」にあったイヌとイノシシのブロンズ像。
中庭の池に隣接するスペースに置かれていた。
以下のライオンやシカも同様。
ライオン。
シカ。
「竪琴奏者の家」にあった円形火鉢。
でかい。そして脚がわざわざライオンの足になってる。
「竪琴奏者の家」にあった詩人像。
「竪琴奏者の家」にあった大理石の祭壇。
「悲劇詩人の家」の説明ボード。
前の2軒よりは小ぶりらしい。
「悲劇詩人の家」のファウケス(玄関廊下)にあった「猛犬注意」のモザイク。
大きくて迫力があり、とてもイヌらしくてよかった。
これって要するに「警察官立寄り所」の張り紙と同じだよね。
このくらい迫力があれば実際に役に立ったのではないか。
「ペプロスを着た女性(通称踊り子)」。
エルコラーノで出土。このブロンズ像はとても完成度が高いように感じた。
というか、今回の展示では「パチモンですか?」みたいな作品が全くなかったように思う。
出展品の選択によってそうなっただけなのか、それともポンペイや周辺都市の財力がかなり豊かだったのか。
「豹を抱くバックス(ディオニュソス)」。
東京大学の調査隊がソンマ・ヴェスヴィアーナで発掘した大理石像。
豹がちっちゃい(笑)。
おしまい。
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