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2021年11月 2日 (火)

【映画】「最後の決闘裁判」

もはや昨年の話になってしまったのでごくごく簡単に行った記録だけ(現在1/12)。

端的に云って非常に面白かった。
さすがリドリー・スコット監督、非常にリアリティのある映像ばかり。

あらすじ
中世のフランスで、騎士カルージュ(マット・デイモン)の妻マルグリット(ジョディ・カマー)が、夫の旧友であるル・グリ(アダム・ドライヴァー)から暴力を受けたと訴える。事件の目撃者がいない中、無実を主張したル・グリはカルージュと決闘によって決着をつける「決闘裁判」を行うことに。勝者は全てを手にするが、敗者は決闘で助かったとしても死罪となり、マルグリットはもし夫が負ければ自らも偽証の罪で火あぶりになる。

芥川の「藪の中」方式で、同一の事象について異なる3人の視点から繰り返し描かれる。
視座によって登場人物への印象がものすごく変わって、面白かった。
ちょっと怖いくらい。

そして基本的には最後の「妻」の視点がいちおうの真実とされ(被害者視点がやはり真実でしょう)、「妻」視点で事件が明かされたあとは決闘までが第三者視点で描かれていくのだけれど、まあなんとゆーか、どいつもこいつもどうしようもない!!
妻はわりと(いやかなり?)聡明なのだが、夫の騎士は暗愚、その友人の騎士(暴行犯)は思い込み激しいこじらせ野郎、裁判を司る王様は軽薄、裁判でやいのやいの云う聖職者どもはクズである(笑)。
姑は冷血漢だし、女友達は裏切るし、本当にどうしようもない。

「アイヴァンホー」で見た騎士とか、全部嘘だな。
騎士、滅ぶべし(滅んでよかった)。

と、ばっさり思えるほど、リアリティの高い作品だった(笑)。
結末にはホッとした。
よかったよ、ひとりになれて(笑)。
夫なんかいたらダメだね(そうじゃないって?)。

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