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2020年7月 9日 (木)

【映画】「エジソンズ・ゲーム」

時間が経ってしまったので簡単に(現在8/26)。

エジソンとウェスティングハウスの戦いの物語。
原題は「Current War」、つまり直流(direct current、エジソン側)と交流(alternate current、ウェスティングハウス側)のバトルってことだ。
時代感もよく出ていたし、展開もテンポもよかったし、全般に面白かった。

以下、ネタバレがあるので嫌な方はここでストップ。


「戦い」といっても、かなり一方的にエジソンが喧嘩を売っていた(笑)。
そしてその「偉大だが頑迷なエジソン」をカンバーバッチが上手く演じていた。
ああいう傲岸不遜な役柄をやらせたら、いま彼の右に出る者はいないのでは?(笑)

ウェスティングハウスのほうはもともと上流階級出身でそこまでガツガツしてない感じに描かれていた(たぶんそうだったんだろう)。
対比で、エジソンの方の敵愾心が異常に見えるほど。
電気椅子の話なんて、「そこまでやるか……?(汗)」って感じで、もう痛々しい。
そのせいで、結局は後世に汚点が残っちゃったってゆー……凄い話である。

もっとも、いまやエジソンといえば光り輝く業績ばかりが目立っていて、影の部分はむしろ影のまま、詳しく調べないと出てこない。
この映画はそういう部分を丹念に取り上げており、かといって片方に肩入れする感じでもなく、かなりニュートラルに作られていて好感がもてた。

ニコラ・テスラは「不思議ちゃん」として描かれていた。
お洒落に目がなく、どうも手にしたお金を増やせなさそうなヒト(笑)。
映画「プレステージ」ではもっと普通の学者っぽかったが、この作品のほうが芸術家肌でそれっぽい(笑)。

映画で魅力的だったのは(まぁみんなそれぞれ魅力的なんだけど)、個人的にはウェスティングハウス夫人が一番だと思った。
あんな素敵な奥さんが傍にいたらどんな困難でも乗り越えられそう、自らの闇に堕することなく。

というわけで、観て満足した。
こんな悪い時期じゃなければ興行成績ももっとよかっただろうに、気の毒。

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