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2020年2月 7日 (金)

【展示】日本書紀成立1300年 特別展「出雲と大和」(東京国立博物館、東京・上野)

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東博で、楽しみにしていた「出雲と大和」の展示を見てきた。
おもに「出雲」サイドに期待。

開催趣旨は以下のとおり。

 令和2年(2020)は、我が国最古の正史『日本書紀』が編纂された養老4年(720)から1300年という記念すべき年です。その冒頭に記された国譲神話によると、出雲大社に鎮座するオオクニヌシは「幽」、すなわち人間の能力を超えた世界、いわば神々や祭祀の世界を司るとされています。一方で、天皇は大和の地において「顕」、すなわち目に見える現実世界、政治の世界を司るとされています。つまり、古代において出雲と大和はそれぞれ「幽」と「顕」を象徴する場所として、重要な役割を担っていたのです。
 令和2年は、日本が国内外から大いに注目される時でもあります。「幽」と「顕」を象徴する地、島根県と奈良県が東京国立博物館と共同で展覧会を開催し、出雲と大和の名品を一堂に集めて、古代日本の成立やその特質に迫ります。

「幽」ってアンタ……
「この世のすべてはおれっちが治めるけど、お前には常世(とこよ)とかでの権力認めてやるわ(そんなものが存在すればだがな!)」
っていうふうにしか読めないんだが。
大和朝廷、ひでえ。まったく尊崇の念が湧かないわ。施政者ってのはだいたいこういうペテン師である、と。うんうん。
(あるいはまた、「国譲り」となっちゃいるけど、詭弁を弄して慰撫に努めなければならないほど実は怨念やら祟りやらが酷かったとか……)

でもって、こんな取り決めをしたおかげで、天皇即位の折には出雲から宮司かだれかを呼ばないといかんようになっとるらしい(友人談)。
だからといって、出雲に伊勢ほどのお金が落ちてるとは思えないし、その程度のことですがね。

余談さておき。
いろいろと見ごたえのあるものが多かった。
とくに出雲の出品。
硝子の勾玉とか(めちゃめちゃ美しい)。
管玉とか(細かくて美しい)。
昔の巨大な柱の一番下の部分とか(信じられないでかさ)。

あと、荒神谷(こうじんだに)遺跡出土青銅器(銅剣・銅鐸・銅矛)から計189点、加茂岩倉(かもいわくら)遺跡出土銅鐸のうち30個が展示されていたらしい。
確かにたくさんあった。
そういえば2012年11月に出雲関連の展示が同じくここ東博で開催されて、荒神谷と加茂岩倉から出土したばかり(発見から1~2年後くらい?)の銅剣と銅鐸が展示されていた。
そのときは整理作業半ば、つまりクリーニングが終わってない大量の銅剣や銅鐸を見た気がする。
今回は当然クリーニング済みのものばかりで、銅剣や銅矛は破損が進行しないようにひとつひとつ保存用の台座に置かれていた。
綺麗になってからもあいかわらず見ごたえあるわー。

加茂岩倉遺跡の銅鐸埋納状況の模型っていうのもあった。
大きい銅鐸のなかに小さい銅鐸が入れ子になって埋められていたそうな。

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大和の側も、あまり見たことのない品々が並んでいて、興味深かった。
とくに七支刀(これはときどき見るけど)と、円筒埴輪が面白かった。
でっかいハニワだー。
結構力を入れて作られてる埴輪が多いなー。
鹿を見返りの構図にしちゃったりしてさー。
というように、埴輪パートはかなり楽しかった。

そうそう、法隆寺金堂の壁画の複製陶板が見られたのは嬉しかった。
レプリカでもいい、一度見てみたいものだと思っていたので。

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展示は、ボードの色分けによって出雲と大和の別が一目でわかるようになっていた。
説明文や映像資料も多すぎず少なすぎず、とてもバランスがとれていたと思う。
金曜の14時ごろ行ったが混雑も少なく、自分のペースで見て回れた。
なかなかおススメ。
物販コーナーもそこそこ楽しい。

▼公式サイトはこちら。東京では3月8日(日)まで。
https://izumo-yamato2020.jp/

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