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2019年12月14日 (土)

【イベント】「ペルーの文化遺産保護最前線」

ものすごく時間が経ってしまったので聞きに行った記録だけ(現在1/16)。

以下のイベントへ、聴講に行ってきた(頑張って寝なかったさ!)。
いろいろと興味深かった。
が、すでにアンデス文明研究会の講義で耳にしていた内容も多く、まるで予習してから臨んだような仕儀となった(笑)。
(アンデス研における情報の速さに舌を巻いた)

カルロス・ウェステル・ラ・トレ氏の講演に出てきたチョトゥーナとチョルナンカップ遺跡に関する展示を、まさに2019年ゴールデンウィークの旅行中に見たのだと、この日に理解した。
楽しく見て回っただけだったけど、重大発見に関する展示だったのね。吃驚。
発掘地での地域コミュニティの視点に根差した活動の報告を聞いたが、凄かった。
遺跡の維持のために、まず地域のニーズを探って、水や電気を引くという……。
素晴らしい。

ソニア・エリザベス・ギジェン・オネエグリオ氏は、つい最近文化大臣になられて、しかもこのシンポジウムの一週間前くらいにクエラップ遺跡の崩落という大事故があって、来日中止になってしまった。
というわけで、関先生の代読&アドリブ補講だった。
レイメバンバには行ってみたいなあ。遠くて無理かなあ……。
ちなみに、国立科学博物館(上野)で開催中の「ミイラ展」には、レイメバンバのミイラが展示されている。

あとは、アンデス研でご縁を結んだ渡辺先生と福原先生にお目に掛かれて僥倖だった。

 

ペルー日本人移住120周年・日本ペルー交流年記念シンポジウム
「ペルーの文化遺産保護の最前線―アンデスの黄金、ナスカの地上絵、インカのミイラ―」
http://www.minpaku.ac.jp/research/activity/news/rm/20191214

  • 日時:2019年12月14日(土) 13:00 - 17:20
  • 場所:東京文化財研究所 地下セミナー室(東京都台東区上野公園13-43)
  • 主催:国立民族学博物館、文化庁
  • 共催:文化遺産国際協力コンソーシアム、山形大学、金沢大学超然プロジェクト「古代文明の学際的研究の世界的拠点形成」、科学研究費補助金基盤研究(A)「アンデス文明における権力生成と社会的記憶の構築」(研究代表者 関雄二)
  • 協力:古代アメリカ学会、在日本ペルー大使館
  • 一般公開(参加無料/申込不要/定員110名[先着順])

 

概要

南米ペルーは、インカに代表される古代アンデス文明が成立した場所として知られ、日本人研究者も60年以上にわたって研究調査を続けてきました。
本シンポジウムでは、金製副葬品を伴う貴人墓や、世界文化遺産ナスカの地上絵、そしてインカ時代のミイラなど、近年の発見に触れるとともに、出土した遺構や遺物を地域住民とともに守り、活用する取り組みを紹介します。
文化遺産とコミュニティとの共生、そして持続的活用を模索する事例をとおして、21世紀における文化遺産のあり方を探りたいと思います。

 

プログラム

13:00~13:20 主催者挨拶・趣旨説明
13:20~14:00 基調講演「考古学を通した日本とペルーの文化交流」
 加藤泰建(埼玉大学)
14:00~14:50 「チョトゥーナ遺跡とチョルナンカップ遺跡 ― 調査、保存そしてコミュニティにおける価値付け」
 カルロス・ウェステル・ラ・トレ(ペルー国立ブルーニング考古学博物館)
14:50~15:20 「パコパンパ遺跡 ― 金製品の発見と地域文化遺産の保護」
 関雄二(国立民族学博物館)/ダニエル・モラーレス(ペルー国立サン・マルコス大学)
15:20~15:40 休憩
15:40~16:30 「レイメバンバ ― コミュニティを巻き込んだ博物館活動」
 ソニア・エリザベス・ギジェン・オネエグリオ(ペルー国立考古学人類学歴史博物館)
※来日中止、代読
16:30~17:00 「ナスカ ― 地上絵の調査、発見そして保存」
 坂井正人(山形大学)/ホルヘ・オラーノ(パリ第一大学)
17:00 - 17:20 挨拶:井口欣也

 

講演者プロフィール

ソニア・エリザベス・ギジェン・オネエグリオ(Sonia Elizabeth Guillén Oneeglio)※来日中止
【ペルー国立考古学人類学歴史博物館長】
ペルーを代表する自然人類学者。1997年にペルー北部アマソーナス州のラグーナ・デ・ロス・コンドレス湖に面した断崖で、数百におよぶインカ期のミイラを発見した。NGO を組織し、レイメバンバ博物館を建設。地域住民とともにミイラや考古遺物の保存に努める。

カルロス・ウェステル・ラ・トーレ(Carlos Wester La Torre)
【ペルー国立ブルーニング考古学博物館長】
ペルーを代表する考古学者。2012年にペルー北海岸ランバイェケ地方チョルナンカップ遺跡で、大量の金製品を伴う女性の埋葬を発見した。自らが館長を務める博物館で展示するとともに、地域住民と保存活動に従事している。

加藤泰建
【埼玉大学名誉教授】
専攻は文化人類学・アンデス考古学。1975年より東京大学アンデス調査団のメンバーとして発掘調査に参加。1998年より埼玉大学クントゥル・ワシ遺跡プロジェクトリーダーとして発掘調査、遺跡の保存修復などを行う。

関雄二
【国立民族学博物館副館長・教授】
専攻は文化人類学・アンデス考古学。1979年以来、南米ペルー北高地において神殿の発掘調査を行い、アンデス文明の成立過程を追究するかたわら、文化遺産の保護と活用にも取り組む。

坂井正人
【山形大学学術研究院教授、山形大学ナスカ研究所副所長】
専攻は文化人類学・アンデス考古学。1989年よりペルー共和国の考古遺跡で発掘調査に従事し、2004年よりナスカ地上絵に関する学際的な研究調査を行う。

井口欣也
【埼玉大学大学院人文社会科学研究科教授】
専攻は文化人類学、アンデス考古学。1988年より東京大学アンデス調査団のメンバーとしてクントゥル・ワシ遺跡の発掘調査に参加。

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