【読書】『鹿の王』
ものすご~く時間が経ってしまったので、簡単に(現在9/11)。
やっと後半3,4巻が出て買ったものの、読みだすと止まらないことがわかっていたので、これまでお預け状態だった。
やっと読んだ。
そしてやっぱり止まらなかった(笑)。
帰りの電車で読みつつ帰宅し、そのままずっと読みふけって3時。
まだ明日も会社があるのに!!(われながら馬鹿だ~)
政治状況やら風土やら慣習やらをからめつつ描くところは相変わらずだが、今回は病との闘いをめぐる話で、これまでとちょっと違っていた。
おさまりのいい話だったせいか、一通り読み終わったところ、なんとなくそれで落ち着いてしまった。
チャグムやエリンのときは、何度も読み返したりしたものだが、どこが違うんだろう。
カタルシスの質、かな?
あるいは、主人公が「大人」だったから?
なんというか、今までのが「子どもの話」なら、こちらは「大人の話」のように感じた(優劣とかではなくて)。
もちろん、子どもが読んだってきっと面白いよ?
てゆーか、せっかくなんだから子どもも読むべき。
この作品の舞台は異世界だ。
医術を異世界なりに記述するため、現代社会に通用する医学用語をそのまま使うことはできない。
異世界なりの医の道を思い描き、そこで使われる用語をあらためてなぞったり説明したりしていかなければならなかったわけで、その点は苦労されただろうが、おかげで子どもが読んでもおそらく「難しい言葉(専門用語)がいっぱいでわからない」ということがないんじゃないか。
「鹿の王」を愚かと思うか、尊いと思うか、その見方すら一つには決まらないことを前置きしたうえで、作家は最後、主人公にあたかも「鹿の王」のような行動を選択させる。
愚かしさも尊さも関係なく、ただそれが彼にできることであり、やって当たり前だと自分で納得できることだったから。
ああ、うまくまとまらない。
でもなんだかもうちょっとで届きそう。
いま、感想を書いていて、読み返したくなった。
もう一度読もう。
※電車乗り過ごしキケン度:★★★★★
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