【コンサート】マリス・ヤンソンス指揮バイエルン放送交響楽団(ミューザ川崎シンフォニーホール、神奈川・川崎)
ここから先、書くのが面倒なものばかりだなぁ。
時間が経ってしまったので(サボリで)記録だけってことで(現在12/20)。
それにしても書くのに手間がかかりそうなので、しばらくグルメ日記はお休みかも。
前回はうっかり見逃した気がするが(そう真面目にチェックしているわけではない)、今回は運よく前売り時点で見つけたので、気張っていいチケットを購入した。
2階席のとあるブロック最前列とゆー(わりと中央寄り)。
すんばらしい。
張りこんだ甲斐があったというもの(参萬円はそれなりにイタかったが)。
↓自分の席から見るホールはこんな(2曲目の演奏前)。
演奏されたのは2曲(アンコールなし)。
ハイドン: 交響曲第100番「軍隊」
R. シュトラウス: アルプス交響曲
このうち、ハイドンは第4楽章で軍楽隊チックな4人が出てきて(いずれもパーカッション)、最後尾なんかどういう楽器なんだか全然わからないやつだった。
みんなが疑問に思うだろうとわかっていたのか、終演後、ロビーにはこんな掲示が(笑)。
「シェレンバウム」かあ。
存じ上げませなんだわ。
はるか昔にトルコの軍隊博物館で見たのかもしれないけど、トリ頭なので覚えていない。
一緒に行った友人ならしっかり覚えているだろうに。
次のシュトラウスの「アルプス交響曲」が圧巻だった。
悪いけど、これ聴いたらハイドンは全部すっ飛んだ(すんません脳みその容量が少なくて)。
交響曲といいながら、一楽章しかない。
一楽章しかないけど一時間かかる。
演奏は途切れないものの、もちろん一楽章中は細かくパート分けされていて、それが全部音楽的テーマごとではなくて「描写される情景」ごとに分かれている。
夜/日の出/登山/森に入る/小川に沿って進む/滝/幻影/花咲く草原/山の牧場/林で道に迷う/氷河/危険な瞬間/頂上にて/景観/霧が立ちのぼる/次第に日がかげる/悲歌/嵐の前の静けさ/雷雨と嵐、下山/日没/エピローグ/夜
あー、しまった。
聞いてるときは「このパートはここがスゲー」などと思いつつ聞いていたのだが、全部忘れたな(トリ頭)。
ただ覚えているのは、まるで映画を観るように聴いてしまっていたこと。
おかしな話なんだけど、本当に映画を観ている気分だった。
映像があって、BGMがあって、みたいな。
映像はもちろん全員自分の脳内にしかないわけだけど。
でも本当にそういう感じで……すごく変なハナシだが、音というより映像の美しい曲だと思った。
も一つ覚えていることは、ハープやオルガン、そしてその他多数のパーカッションを擁する大部隊であったこと。
パーカッションなんか「初めて見たかも」って楽器まで登場してて面白かった。
そうやって目で見てもいるんだけど、演奏を聴いてて頭の中で上映されてるのは山の情景だ。
これ以上なんと云えばいいかわからない。
とにかく音とともに、色合いはもちろん、木々や土石の存在が迫ってくるようで、すごい迫力だったのだ。
何より濃厚だったのは、空気感とでも云うべきものか。山の空気。木洩れ日。あるいは暗さと足元の覚束なさ。剥き出しの岩。見はるかす景色。そうしたものすべてがあるようだった。
聴きながら、なぜこんなにイメージがちゃんと湧くのか、不思議でならなかった。
これ聴くの、生でも録音でも私は初めてだなぁ(初めてがライブでよかったかも)。
自分の行かないコンサートまで含め、演目として目にした覚えがほとんどない(トリ頭だからあてにならないけど)。
こんな素晴らしい曲を、どうしてみんな演奏しないのかなぁ。
パーカッション揃えるのが大変だからだろうか(笑)。
曲の構成が、夜で始まって夜で終わるのもいいなぁ。
実はこのままエンドレスで演奏できたりするのでは?(そうして山の日々は続く)
メロディを口ずさめないのが残念だが、主旋律らしきものも好きだった。
もう一度聞きたいと思うものの、ヤンソンス以外で聞くのは危険かもしれないと思わないでもない。
そのヤンソンスといえば、楽団員が退場し始めても拍手が全然鳴り止まないので(以前もそうだった)、最後の最後にもう一度出てきて挨拶していた。
ここに聴きに来ている人はほとんどが彼のファンだったのかも。
マナーのいい人が多かったしね。
最後、拍手をフライングしたお馬鹿さんが2,3人いたけど、他が静まり返っていたのと、指揮者が手を挙げたままなのとに気づいてすぐに止んだ。
そしてそのあと余韻が止んで彼が手を下ろしたところで、あらためて、万雷の拍手となったのだった。
久々に、何ものにも代えがたい時間、というものを過ごせたように思う。
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