【映画】『キングスマン』
例によって「行った記録だけ」(現在11/16)。
ケッサクだった。
端的に云って、最近のハリウッド製『007』に対する不満がすべて払拭されるような作品。
何を云ってるかわからないだろーが見ればわかります(昔の『007』シリーズを含み笑いで見た人にならわかってもらえるハズ)。
おおっと、ネタバレがあるので、この先は既にこの映画を見た人以外禁止也。
結構(いやかなり)暴力的な内容が含まれるのだが、そういったものをブラックな笑いですべて包んでしまうので、笑いながら見ていられた。
マーリンが敵のプログラムに侵入して埋め込みチップを自爆させるとき、画面は色気なく「実行しますか? はい/いいえ」の選択なんだけど、彼はお茶目にも「ぜひお願いするよ」とかってセリフを吐いてからENTERキーを押す。
こういう独特の間やらウィットやらがすべての場面に埋め込まれていて、笑いを誘うのだ。
その後起きることがどんなに暴力的で残虐なことであっても、その笑いがある分だけ救われるので最後まで楽しめるってわけ(いや、映画の中の人たちは全然救われないけども)。
いろんなギミックが出てくるのも楽しい。
ガラハッドが紹介してくれた小道具類が、すべていずれかの場面で活用されていたことなんかも、よく考え込まれていて好感がもてた。
多機能腕時計は『007』以来のお約束をちゃんと守っていたし、何がいいって傘がイイ(笑)。
あの傘、ほしい(笑)。
(残念ながらパリのテロのせいで、茶目っ気でなく本気でほしいと思う人が出てきそうに思われる今日この頃……)
ガラハッドが敵の術中にはまっちゃって虐殺モードに入っちゃった場面は、ものすごく長くて、そのくせその場にいる全員がすべての事象に関係していて(遠方で暴力を振るってたやつが次の瞬間中距離に飛ばされてきてそのせいで近距離の奴が倒れてこっちの立ち回りに影響する、みたいな複雑に絡み合ったものばかり)、ものすごく撮影が難しそうだった。
はっきり云って凄い。
あの殺陣を考えるの、大変だっただろうな~。
長回しでしか撮れないように見えるし、撮影も大変だったろう。
(それとも我々の知らない「楽できる」抜け道が果たしてあるのだろうか?)
なんかほんのちょっとしか感想が書けない(感想が多すぎるんだよね、映画が面白かったから)。
ああ、そうそう、ボンドガールはほにゃららじゃなくてほにゃららでした(笑)。
まさかほにゃららの方がボンドガールとは!!
そしてやることをやるところがまた、昔の『007』っぽくてイイ(笑)。
とにかく「クスッ」と笑える大人の映画だ。
人物造形も背景設定も大道具も小道具も懲りに懲りまくって、しかもカッコいいところも非情なところも多々ありながら、それらすべてを最後には笑いで収めてしまうような太っ腹さ加減が好き(「笑い」といっても「アハハ」じゃなくて「ニヤリ」の方)。
実は若い人たちは観ても笑えないかも。
昔の『007』だって、子どもの頃は何が面白いのか全然わからなかったもんね。
「大人の映画」ってこういうことさ(笑)。
早く続きを作らないかな~。
オトナの方々には非常におススメ窮まりない一作。
『007』ファンは『ス●クター』よりこちらを見るべきだと思いますデス、ハイ(笑)。
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