やっと7月の記事だ~、と思ったとたんに7月終了である……(現在7/31)。
(なんでこんなに忙しいんだ~、日記を書く暇が全然ないぞ~!)
時間も経っちゃったことだし、簡単に。
ネタバレも入ると思うので、まだ観ていない方はここでストップ。
原作は、アメリカの小説家ジェームズ・ダシュナーが2009年に発表したヤングアダルト向けSFスリラー小説。
記憶を失い、謎の巨大な迷路に送りこまれた主人公たちが、脱出を試みる物語。
ある空間(緑があってキャンプ場みたいなところ)に送りこまれた青年たちはみんな記憶がない。
だれに送り込まれたのか、どうしてここにいるのか、そもそもここがどこなのかも一切わからない。
一定時間が経つと、自分の名前だけは思い出せる。
そんな青年ばかり(男ばかり)が閉じられた空間に放りこまれて、周りを囲む巨大な迷路は死の危険性が高いし、そんじゃってことで役割分担をして一見平和に共同生活を営んでいる。
そこへやってきた主人公は、これまでの青年よりも知的好奇心が強く、また、「ここから出たい」という思いも強い。
そんな彼が動けば、事態も展開していって……という感じのお話。
なかなか面白かった。
シンプルで、テンポがいいからだと思う。
迷路の造形はなかなか見事だったし。
でもやってることは、高校生の青春グラフィティだったりする(笑)。
逆にそういうふうにまとめてあるからあっさり見られて、面白い作品になってるのかな。
男所帯なのでフェミニンな要素が足りないが、最後に一人だけ女の子が運ばれてきて、すったもんだするのは結構笑えた(だいたい女の方が気が強いのはアメリカ映画の定石?)。
『蠅の王』よりは年齢層が高めで、その分「オトナ」なんだけど、やっぱり派閥やら軋轢やらがある。
変革をどうしても受け入れたくない一派が、最後まで主人公と対立し、逃走の代償として大切なものを奪ってしまう。
出てくる大人は観察者であり監視者である。
ああ、あと、あのモンスターも大人かもな~(笑)。
絶対狂暴化したニンゲンの脳を載せてるよね~、という友人の意見に私も賛成。
要するに「えげつない大人」しか出てきません(笑)。
卓越したランナーであるミン・ホ役がよかった。
主人公はバタくさすぎてちょっと……悪いヤツじゃないし、勇気もあるけど……だいたい元は監視側のニンゲンみたいだし……自己反省するところや思い切りのいいところはいいけど、総じて無謀ってゆーか。
もっとも、「若い」ってそういうことかもね。
主人公がとりわけ浮き立って見えるのは、逆に周りが多かれ少なかれ抑圧されていることの証拠なのかも。
で、抑圧を受け入れちゃった者は、それを無視しようとする者を憎まずにいられない、と。
結局のところ、脱出はしても迷路の謎は全然解けなかった。
ので、ちょっぴり次作に期待しているのでした。
しかし三部作だから、あと2本見なきゃいかんのか~……まぁ、『ホビット』の待ちきれない感に比べればずっとマシではある(笑)。
少なくとも『バトルフィールド』よりはかなりおススメの映画だと、個人的には思う次第。
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