【展示】チームラボ「踊る! アート展」(日本科学未来館、東京・テレコムセンター)
もともと3月1日までだったが、好評につき会期延長されたらしい。
大型連休も超えて、5月10日(日)まで。
まあしかし、行けるときに行くべきじゃろうということで、平日午後に休みを取って行ってみた(休日はとても混雑してそうだから)。
平日午後にもかかわらず、結構な人出だった。
入場規制はないけれど、チケットを買うのにちょっと並んだ。
展示は、ワイヤーフレームとテクスチャによって表現されたさまざまなCGアートが動くのを見て楽しむ趣向。
ものによってはインタラクティヴ性も持たせてあり、たとえば壁面に降ってくる「鳥」という漢字に手を触れると、鳥の映像が生まれ展開されたりする。
このインタラクティヴなやつが案外面白くて、大人でもハマる(笑)。
あとはサボって写真で紹介。
これはよくわかりませんデシタ。
綺麗だけど。
鏡張りのため写真で見ると広々感じるが、実際はそれほどの広さでもない。
これの前に、『生命は生命の力で生きている』という4Kで3Dな超美麗CGアニメを見た。
「生」の字からその形をした木が生み出され、そこから草が発芽し花開いて虫や鳥を呼び、生命の世界を作り出していく。
これは結構面白かった。
季節の異なる花が同時に咲いているのはどうかとかいろいろ疑問もあったけど(笑)。
スズメがちゅんちゅんちょんちょんとスズメらしくてかわいかった。
で、『花と屍』は、「洛中洛外図」みたいな絵が十二幅連なっており、一見華やかな大和絵なんだけど、それを構成するテクスチャが「剥落」すると色が落ちてその下のワイヤーフレームだけになるという、まあこれも3D(2.5D?)CGアニメである。
「表面を一枚剥げば、ただの網目なんだよ」というメッセージ。
暗い部屋の四方の壁にぼんやりとした照明、そこへ上から「漢字」がゆっくり落ちてくる。
それに触れると、「山」なら山並みの映像が、「月」なら月の映像と月光の効果が生じて、複数の要素がお互いに干渉しあいながら壁の上に投影される仕組み。
この仕組み自体は、昨年観に行った「もやしもん展」で体験済み。
ちゃんと反応するとその分楽しくなる(笑)。
この長たらしいタイトルは、昨今の「ラノベ文化」の反映なんですかね??
どうにもラノベのタイトルっぽくてなあ……。
さておき、伊藤若冲の「鳥獣花木図屏風」や「樹花鳥獣図屏風」をモチーフにした作品。
若冲ご本人がこれらの屏風絵で、画面全体を数万もの升の形に区切って升目ごとに彩色する、「升目画」とよばれる方法で絵を描いているわけだが、それをデジタルに再現したもの。
でもドット絵じゃないんだよね(元の升目画も)。
ゾウがかわいかった。とりあえずそれだけはヨシ。
自分としてはこれが一番堪能できたかな。
インタラクティヴではないが、何度見ても飽きない出来栄えだ。
どうやらチームラボ内に複数の『マクロス』ファンがいるとみられる。
なんとなればこの作品が「板野サーカス」へのオマージュだから(本当にそう書いてある)。
「光の八咫烏が空間を飛び回り、その軌跡が光跡となり光の空書を描いている。烏が空中を互いに追い合い、花となって散っていく」様子だそうだ。
説明書きを見落とした人は、以下で確認できる(説明ボードが部屋に入る前にあったからね)。
http://odoru.team-lab.net/art/art02.html
以下、正方形の写真は一番前(近く)で見ながら撮ったもの。
そのあとの長方形の写真は、一番後ろの中央で、衝立も一緒に見ることで立体感を味わおうとしながら撮ったもの。
よく見るとわかると思うが一番奥に全面スクリーンがあり、その手前に、左右に分かれた4分の1幅くらいの衝立状のスクリーンが、2段ある。
かかっている映像は、全面スクリーンの右または左4分の1と同じものだが、これらを一番後ろからいっぺんに視界におさめると、映像空間がひろびろと拡張されたように感じられる。
とゆーわけで、合計3~4回見たかも。
純粋に面白かった。
お子様が遊べる空間に突入。
これは先に見た『世界はこんなにもやさしく、うつくしい』と同じスタイルの映像だが、落ちてくるのは「漢字」ではなくてその前段階の「象形文字」だ。
象形文字と実物(イラストだけど)とのカタチの関連性を、子どもに感じ取ってもらおうというものか。
しかし、子どもにやらせるんだったら、てっぺんからばかり文字を降らせるのはいかがなものか。
画面の上半分は子どもには手が届かないんだからさ。
綺麗でよかったけど。
これは秀逸でした。
同じ積み木を少し離して置くと、積み木の色に応じて線路ができたり道路ができたり水路ができたり。
水路をまたぐように置くと橋が自動的に架かったり、飛行機だって飛ぶ。
要するに、積み木を置くだけで街づくりができるのだ。
非常に面白かった。
本能で積み木を置く小さいお子さんにはちょいと難しすぎるかな。
とはいえ、だれでも(大人でも……いやむしろ大人が(笑))楽しめる、かなり優良な展示だった。
『お絵かき水族館』では、自分がクレヨンで彩色した魚たちをスキャンして、大画面に登場させることができる。
写真の手前は自分が用紙に色を付けたもの、奥の画面に同じクラゲのデジタル処理された映像が見える。
大人・子どもを問わず人気の企画だった。
なんだかんだで楽しいし。
もう一つ、『3D お絵かきマイタウン』というのもあって、そっちは家や車やUFO(笑)に色を付けてスキャンしてもらうと、自動的に3Dデータ化されて(水族館の方は2D)、大画面の街の一員になれるというものだった。
だれかの描いたUFOが勝手に他人様の車をビームで持ち上げたりしていて、おかしかった。
思ったより時間はかからなかったが、それでも90分。
平日だからこの程度で済んだものの、休日はどのくらい時間がかかるか読めないなぁ。
まあ、余裕があれば遊びに行くことをお勧め。
特に子ども連れは、周りもみんな子連れだらけなので、いいかもしれない。
館内も広くて走りたくなる場所がいっぱいあるし(注:展示会場内では走ってはいけません)。
カフェで一休み。
奥の方に授乳室かなんかがあるっぽい。
かなり子連れを意識した構成の博物館なので、ママも安心。
カフェで食べた黒いシューアイス(中はバニラで白い)。
メニューにも書いてあるけど、この黒いシューが意外にしっかりと辛かった(笑)。
未来館の常設展示の一つ。
以下、公式サイトより引用。
1000万画素を超える高解像度で、宇宙空間に輝く地球の姿をリアルに映し出すGeo-Cosmos(ジオ・コスモス) は、日本科学未来館のシンボル展示です。有機ELパネルを使った世界初の「地球ディスプレイ」で、「宇宙から見た輝く地球の姿を多くの人と共有したい」という館長毛利衛の思いから生まれました。画面上を流れる雲の映像は、気象衛星が撮影した画像データを毎日とりこんで反映させたもの。当日の朝までの地球の姿を眺めることができます。
これを、1階に置かれたソファベッドみたいなのに寝そべって眺めることができる。
ステキな空間構成(笑)。
非常にゆとりのあるレイアウトで、できれば常設展を見にもう一度行きたいと思うような博物館だった。
家族で使える年間パスポートみたいなのがあるらしいから、ご家族で行く方はそちらがお得(一人あたりではなく、一家族あたりの料金設定)。
パスポートがあると『踊るアート展』の料金も割引になるみたい。
逆に『踊るアート展』は、それ以外に割引がなさそうである。
あと200円安ければいいのに……。
物凄い混雑が予想されるので、ゴールデンウィークに行くのは、できれば避けましょう(笑)。
▼『踊るアート展』公式サイトはこちら
http://odoru.team-lab.net/
▼日本科学未来館の公式サイトはこちら
http://www.miraikan.jst.go.jp/
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