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2013年8月15日 (木)

【読書】『流れ行く者』


書名: 流れ行く者: 守り人短編集
著者: 上橋 菜穂子 (著)
価格: ¥ 578
頁数: 304ページ
出版社: 新潮社 (新潮文庫)
ISBN-13: 978-4101302836
発売日: 2013/7/27

あらすじ 陰謀に巻き込まれ父を殺された少女バルサ。親友の娘である彼女を託され、用心棒に身をやつした男ジグロ。故郷を捨て追っ手から逃れ流れ行くふたりは、定まった日常の中では生きられぬ、様々な境遇の人々と出会う。幼いタンダとの明るい日々、賭事師の老女との出会い、そして、初めて己の命を短槍に託す死闘の一瞬。孤独と哀切と、温もりに彩られた、バルサ十代の日々を描く短編集。

日記を書いても書いても追いつかない……(現在9/10)。
昼休みに忙しいのがいけない。

ご存知「守り人」「旅人」シリーズの主人公の一人、バルサが小さかったころのお話だ。
短編集である。
相変わらず面白い。
あっという間に読んでしまった(シクシク)。

何がイイって、農村で虫を追い払うためにやることとか、お祭りとか民俗的習慣とか、そういったことが細かく描かれているので、世界にリアリティがあること(さすが専門家だけあってこの辺は異様に強い)。
でもそれだけじゃなくて、普遍的な人間の喜びや苦しみが描かれていること。
登場人物がみな魅力的であること。
などなど、ひっくるめて「面白い物語」になっているのだ。

まぁ、あんまり書いてもネタバレになるだけだし、実際に読んでもらった方がいい(ジグロがバルサに●を●●て●●ながら、同じ●●を●●ことに対して●●●●●ことが後からじんわり感じられてゾクゾクした……とか、他の奴の感想聞いちゃったらつまんないもんね)。
短編集なのでつるつる読めます。
一本ずつも短いし、終わったところでしっかり止めれば「電車を乗り過ごす」こともないハズ……!!
……まぁ、最後は結局家に帰ってからも全部読み通しちゃったんだけど(つまり止められなかったけど)。

ただ、この短編集に関しては、どうしても『精霊の守り人』を先に読んでもらわないと厳しい。
単体でも面白いといえば面白いが……十分に楽しむのはちょっと無理。
シリーズ全部は無理でも、『精霊の守り人』だけは読んでおいた方がいい。
ま、あっちも面白くて「つるつる」ですがね(むしろそっちにのめり込んでこの『流れ行く者』はしばらくお預けになるかも(笑))。

ちなみに、個人的な欲を言えば、トロガイにも活躍してほしかったなぁ(笑)。

▼この本はこちら。

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