【読書】『天使のゲーム』ルイス・サフォン
書名: 天使のゲーム (上) / (下)
著者: カルロス・ルイス・サフォン (著), 木村 裕美 (翻訳)
価格: ¥ 945 / 872
頁数: 440ページ / 384ページ
出版社: 集英社 (集英社文庫) [ペーパーバック]
ISBN-13: 978-4087606461 / 978-4087606478
発売日: 2012/7/20
あらすじ 1917年、バルセロナ。17歳のダビッドは、雑用係を務めていた新聞社から、短篇を書くチャンスを与えられた。1年後、独立したダビッドは、旧市街の“塔の館”に移り住み、執筆活動を続ける。ある日、謎の編集人から、1年間彼のために執筆するかわりに、高額の報酬と“望むもの”を与えるというオファーを受ける。世界的ベストセラー『風の影』に続いて“忘れられた本の墓場”が登場する第2弾。
『風の街』のシリーズ第二弾。
でも時間はさかのぼる……というか、『風の街』で問題になった本とその作者の物語だ。
下巻の商品説明に、「“本に宿る作家の魂”を描く珠玉の文学ミステリー」とあった。
上手いこと言うね。そのまんまだ。
面白かった。
(が、自分は『風の街』の方が好きかな~)
う~ん。
ミステリーゆえ、何を書いてもネタバレになるので書けない(実は感想を考えるのもめんどくさいんだけど)。
とにかく謎の示し方がうまくって、後ろへ行くにつれてどんどん先を読まずにはいられなくなる、ということは言っておこう。
久々に「ヤラレタ」本でもある。
つまり、帰りの電車で下巻を読んでいて、家に帰りつくまで読むのを止められず、帰ったあとも手放せず、最後まで一気に読んじゃって気が付いたら夜中の3時だったという…………ヤラレた。
以下、ネタバレ感想をちょっと書くので(かなりのネタバレになるので)、白い字で書いておく。
気になる人はカーソルで選択反転させてください。
特に読む必要があるとも思えないけど(笑)。
読み終わって思ったのは、ある映画に似ているな、ということ。
ミッキー・ローク主演の「エンゼル・ハート」だ。
主人公が「奴」の依頼を受けることも、主人公の行く先々で事件(映画では「殺人」)が起こって主人公がその容疑者になっていくことも、最後の展開も、なんとなく似ている。
アイデアを借りたとは思わないが、「奴」を絡めようとするとこういう形になるものなのかなと思えて、ちょっと不思議に感じた。
ちなみに「奴」の正体については、私も読んでいる最中はよくわからなかったんだけど(すみません情けない読者で)、文庫のあとがきを読んで「なるほど」と得心がいったのだった。
なんだかんだ言って、読んでいる時間は文句なく幸せだった。
あと二作、このシリーズの物語があるらしいので、次回作にも期待。
翻訳が出るまで楽しみに待つことにする。
▼この本はこちら。一巻3~4時間かな。
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