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2013年6月の記事

2013年6月22日 (土)

日韓キャロム交流戦

さくっと記録だけ(書いている現在が既に7/17なので……)。

第7回となる日韓キャロム親善試合が、下北沢で行われた。
昨年は日本選手の数が不足して、一昨年は大震災でお流れになっていたので、久々の開催だった。

韓国では現在、ゆとり教育の見直しがはかられており、そのひとつとしてキャロムの授業への導入が試されているらしい?(詳しくは知らない)
その関係で、今回の韓国勢は総勢17名と、ものすごい人数だった。
日本も14名の選手をかき集めた。

何しろ人数が多いので、当日は、A/Bの2グループに分かれ、Aグループが試合している間はBグループはお休み、Bグループが試合している間はAグループがお休み、という進行だった。

自分はシングルスで3試合、ダブルスで1試合に参加。
一番最初の試合はダメダメで韓国選手に負けてしまったが、残りの3試合は何とか全部勝利した。
もっとも、韓国で一番強い人は来ていなかったし、来日していた中で一番強い2名とは当たらずに済んだので、そんな自慢できることでもないか。
日本人の強い選手も、組み合わせによっては勝ったり負けたりいろいろ浮き沈みがあったみたい。
まぁ、「親善交流試合」なので、特にだれが一番とかを決めることもなく、とにかく全員試合を楽しんだかたちで終わった。

試合終了後は、片づけを挟んで居酒屋に移動して宴会。
もう、韓国チームのノリのいいこと。
特に今回来日したうち15人が体育の先生方ということで、どうにもノリが体育会系(笑)。
大学時代以来の「イッキ」とか見ちゃったりして。
おかげさまで、言葉の壁があっても非常に盛り上がった宴会となった。
日本選手も韓国選手らと会話しようと一所懸命だったし、いい会だったな。

いろんな人といろんなことを喋ったけど、概して韓国の人はホットである。
「韓国に来たら夫のレストランに連れてってやるから、電話して」と約束したり、向こうへ行ったときも感じたけど「他人をもてなそう」とする気概がパワフルに感じられるんだよね。

来年はこちらが韓国へ行く番。
たくさんの日本選手が参加してくれますように。
そしてまた韓国チームと楽しくキャロムを戦えますように。

★おまけの写真たち★

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試合開始前、10分間の

練習時間の韓国選手たち。


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実はこれは正式な試合じゃない。

日本の一番強い二人(うち一人は日韓戦は観戦のみ)と

来日した中で一番キャロム歴が長く強い韓国選手とで、

空きボードを使って「手合せ」してます。

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こんな場面も(コインが立ってる(笑))。


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下北沢商店街の方が作ってくれた

今回の参加記念品。

両国のキャロム連盟のロゴ缶バッジ。


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明るく楽しい韓国チーム(笑)。

日本チームもこのあと記念撮影したけど、

これよりはやはりおとなしかった(笑)。


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韓国チームから日本の連盟会長に

贈られた寄せ書きTシャツ。


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宴会。日韓入り混じって盛り上がり。

なんかしゃべるのに忙しくて、

あまり料理を食べられなかった(笑)。


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宴会の最後に。はちゃめちゃな

盛り上がりで可笑しかった(笑)。

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2013年6月21日 (金)

【映画】「グランド・マスター」


「俺に惚れろ ばい・トニー」な映画だった。

ブルース・リーのお師匠であるイップ・マンのお話。
といっても、うーん、ストーリーとして売っているわけではなくて(一応あるけど「ストーリー」……)、「カンフー万歳」な作りなんだよね。
人物と人物の絡み合いが面白いわけではなく(脚本重視の私にはそう感じられる)、関係性から生じたカンフー勝負の美しい映像を見て「魅せられました」とシャッポ(死語)を脱ぐのが主眼というか。

以下、ネタバレがあるので、気になる方はここでストップ。

イップ・マンがゴン・パオセンと勝負するために、妓楼の下の階から上へ上っていく途中で三回、妓楼のスタッフたちによる試練がある。
まずは妓楼の女性が八卦掌を披露し、次に老人が形意拳を使ってみせ、最後は何でもアリのちゃんぽん男が彼と試合う。
私は気づかなかったんだけど、友人が、これはブルース・リー作品へのオマージュではないか、と。
敵のボスを倒すためにてっぺんまで登っていくのをなぞらえているのかもしれない、という話だった。
まぁ、この映画では敵と戦うわけじゃなくて、ゴン・パオセンとの戦いに向けた「はなむけ」としての前哨戦なんだけど。

ちなみに階上でゴン・パオセンと対峙したとき、問答のあとで推手の勝負になる。それを見ていた妓楼の老人が(当時、妓楼にはカンフーの達人がごろごろしていたらしい)、「楊家では『手のひらの上の小鳥はいつまでも飛べない』と言う。イップ・マンは餅(ピン)を割れまいよ」と一人ゴチるところがある。
この「手のひらの上の小鳥が飛べない」話は太極拳関係者には有名らしく、鞭杆の教室で話したらみんなが「アレでしょ」と口々に言い、センセイなどは昔飼っていた文鳥で試したらしかった(「だれでも簡単にできますよ」とか言われた……)。
余談でした。
あの推手の場面は、画面がゆったりしているのに、ものすごい緊迫感で、私は割と好きだった。
やはり教室で推手好きなおじさんと「最後は推手なんだねぇ」と感心したりして。
これも余談でした。

実際のカンフーの技に関していえば、役者さんの中で一番上手いのは「カミソリ」を演じたチャン・チェンだという話だった。
「グリーン・デスティニー」でチャン・ツィイーの恋人役をやってた彼とは、気づかなかったぜ。
最初からカンフーの腕で映画界入りしたわけではなく、役柄のために習ったらうまくなっちゃって、大会で入賞したとかなんとかいう話だった(私の老師・談)。
まあ、確かに「カミソリ」はカッコよかった。
超絶カッコいいです。
でも、あの理髪店には行きたくない(笑)
店員がみんな目つきが悪すぎるんだもん~(店員全員カミソリの弟子だから)。

キャラクターはそれぞれまぁ、面白いというかそれなりに魅力的だったんだけど、映画としてはストーリーと画像が散漫というか抒情的すぎるというか……スローモーもいいところは好いのだが、ちょっと多すぎて食傷気味。
あと20分は短くしてほしかった。
でもって、秋に続編が公開されるっていうけど……これ以上、何をやるねん?(笑)
まぁ、またカミソリ(チャン・チェン)が出るなら、カンフーだけ魅せてもらいに行くのもいいかも。
映画が散漫だったから、感想も散漫になっちゃったよ(云い訳)。
このへんでおしまい。

ところで、詠春拳って続いてるんだろうか? 日本でも教えてるところとかあるのかな?

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2013年6月17日 (月)

【読書】『天使のゲーム』ルイス・サフォン


書名: 天使のゲーム (上) / (下)
著者: カルロス・ルイス・サフォン (著), 木村 裕美 (翻訳)
価格: ¥ 945 / 872
頁数: 440ページ / 384ページ
出版社: 集英社 (集英社文庫) [ペーパーバック]
ISBN-13: 978-4087606461 / 978-4087606478
発売日: 2012/7/20

あらすじ 1917年、バルセロナ。17歳のダビッドは、雑用係を務めていた新聞社から、短篇を書くチャンスを与えられた。1年後、独立したダビッドは、旧市街の“塔の館”に移り住み、執筆活動を続ける。ある日、謎の編集人から、1年間彼のために執筆するかわりに、高額の報酬と“望むもの”を与えるというオファーを受ける。世界的ベストセラー『風の影』に続いて“忘れられた本の墓場”が登場する第2弾。

『風の街』のシリーズ第二弾。
でも時間はさかのぼる……というか、『風の街』で問題になった本とその作者の物語だ。
下巻の商品説明に、「“本に宿る作家の魂”を描く珠玉の文学ミステリー」とあった。
上手いこと言うね。そのまんまだ。

面白かった。
(が、自分は『風の街』の方が好きかな~)

う~ん。
ミステリーゆえ、何を書いてもネタバレになるので書けない(実は感想を考えるのもめんどくさいんだけど)。

とにかく謎の示し方がうまくって、後ろへ行くにつれてどんどん先を読まずにはいられなくなる、ということは言っておこう。
久々に「ヤラレタ」本でもある。
つまり、帰りの電車で下巻を読んでいて、家に帰りつくまで読むのを止められず、帰ったあとも手放せず、最後まで一気に読んじゃって気が付いたら夜中の3時だったという…………ヤラレた

以下、ネタバレ感想をちょっと書くので(かなりのネタバレになるので)、白い字で書いておく。
気になる人はカーソルで選択反転させてください。
特に読む必要があるとも思えないけど(笑)。

読み終わって思ったのは、ある映画に似ているな、ということ。
ミッキー・ローク主演の「エンゼル・ハート」だ。
主人公が「奴」の依頼を受けることも、主人公の行く先々で事件(映画では「殺人」)が起こって主人公がその容疑者になっていくことも、最後の展開も、なんとなく似ている。
アイデアを借りたとは思わないが、「奴」を絡めようとするとこういう形になるものなのかなと思えて、ちょっと不思議に感じた。
ちなみに「奴」の正体については、私も読んでいる最中はよくわからなかったんだけど(すみません情けない読者で)、文庫のあとがきを読んで「なるほど」と得心がいったのだった。


なんだかんだ言って、読んでいる時間は文句なく幸せだった。
あと二作、このシリーズの物語があるらしいので、次回作にも期待。
翻訳が出るまで楽しみに待つことにする。

▼この本はこちら。一巻3~4時間かな。

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2013年6月14日 (金)

【舞台】「柿葺落六月大歌舞伎」夜の部(歌舞伎座、東京・東銀座)


自分でチケットを取る気はさらさらなかったんだけど(平常時と違ってあまりに面倒だから)、ご縁あって、歌舞伎座柿落し公演を見に行けることになった。
二階席の後ろから三列目くらいだが、花道も舞台寄りの部分(よく見得を切るところ)は見えたし、十分楽しめた。
演目は以下のとおり。


  • 御存 鈴ヶ森
  • 助六由縁江戸桜

鈴ヶ森は、歌舞伎ならではのチャンバラの「見せ方」が面白かった。
形式的表現で、いろんな「切られ方」を見せてくれる。
お尻が切れたり顔や鼻が切れたり、もういろいろ。
「次はあそこが切れるにちがいない」とかって客も先読みを楽しめるのだ。

助六は………。
福助とか菊五郎とか三津五郎とか左団次とか菊之助とか、周りはよかった。
みんなで盛り立てようとしているし、そもそもこの人たちはセリフも間の取り方もほんの細かな仕草も上手いので、何をしたって安心して見ていられる。
問題は助六だ。
あんなにつまらなそうな助六、初めて見たよ。
発声も腹式じゃないから聞きにくいし、振りはいい加減だし(手の所作なんか単に手をぶらぶら振ってるだけにしか見えない)、でもなんといっても一番の問題は役者に熱意が感じられないことだ。
多少下手だって(失礼)、役者が情熱をもってやっていれば、観客はそれに巻き込まれるものだ。
それが、ない。
新之助のころはもっと頑張っていたのに……どうしちゃったのか。
通人役の三津五郎が、最新ネタをちりばめて客席を爆笑の渦に叩き込んだあとで(滅茶苦茶可笑しかった、さすが芸達者)、お客さんに海老蔵の応援をくれぐれもよろしく頼んでいたが……あんなふうに周りがこぞって盛り立てようとしても本人があれだけやりたくなさそうなんじゃあなあ……。

新しくなった歌舞伎座は、座席が広くなったりして改善された部分もいろいろあったが、故意になのかちょっと不便めいた部分も残っていたりして(客が一気に動くための動線が不足してるよーな気が……)、昔とあまり変わらぬイメージの建物だったかも。
東銀座駅から入る地下ののれん街は見て歩くだけでも楽しいし、たいした繁盛ぶり。
松竹さん、ぼろ儲けデスワ(笑)。

さておき、行けばお祭りに行ったようなワクワクした気分にさせてくれる、建物も舞台もそういう場であり続けてほしいと思ったのだった。

▼おまけの写真。

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歌舞伎座正面口。
地下からエスカレータでのぼっても必ず外に出て、この正面玄関から入らなければならないようになっている。


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柿落しの垂れ幕。


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ちょっと戻って、東銀座駅から地下のお店だらけの広場へ入るところ。
中に入るともっと人がたくさん。


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揚巻ソフト(笑)。ソフトクリームに歌舞伎揚げが付いている。
普通にソフトクリームとして美味しいが、300円以上した。
歌舞伎座価格(笑)。


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本日の長唄連。実はこの中に母の友人がいらっさる。
そのひとのおかげで今日の公演を見られたのだった。

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2013年6月 7日 (金)

【展示】「グレートジャーニー~人類の旅」(国立科学博物館、東京・上野)


忙しくて全然日記を書く暇がないよう~。記録だけ……もう忘れたし……(現在7/1)。

実はさほど期待してはいなかったのだけれど(ごめんなさい)、蓋を開けてみたら意外に面白かった。

アマゾンの熱帯雨林、アンデス高地、極北(アラスカかカナダか)、モンゴルの乾燥地帯などで訪れた部族を紹介してあるのだが、なんといってもそれぞれに特有の「料理」「住居」の紹介が楽しかった。
イモムシの料理とか、秋ラクダのこぶ煮込みうどんとか、サバイバーな子供だった貴方にピッタリの楽しい内容(笑)。
現代っ子にはまるで未知の世界かもしれないな。
住居も「物件概要」とか不動産ぽく書かれていて、「構造: 樹皮ひもで縛った骨組み。ヤシの葉葺き屋根」「築年数: その都度、新築。オーナーによるセルフビルド」「タイプ: 1R ファミリータイプ」などと、楽しい表記があって笑った。

アンデス高地現地の匠が実際に作った1/2スケールのつり橋など、いろいろ楽しく見せようとする試みが満載。
わりとセンスのいい企画屋さん。
また、関野氏が監修に入っているせいか、異文化をきちんと尊重する態度が一貫している点にも好感が持てた。

いろんな人が見に行ったならいいんだけど。
お父さんと子どもの組み合わせとか、Good な感じ。おじいちゃんでもいい。
あなたもあなたも、できればサバイバルごっこを経験済みの方と一緒に行くことを推奨(笑)。

個人的には、3Dプロジェクションマッピングシアターと、アファール猿人復元プロジェクトはすっ飛ばしていいと思う。
ああいう「主催者側が見せたい(自慢したい)」ものよりも、見てもらうために練り込まれた展示内容の方がやはりグッとくるものだ。

いろいろあったけれど、印象深かったのは冒頭の方で書かれていたことだった。
関野氏がマチゲンガ族の人々に「お前はなんていう川沿いに住んでいるんだ?」と訊かれて(なるほど、川の名前が住所になるわけだ)、「隅田川かな」「生き物はたくさんいるのか?」「あんまりいない」と答えたらすっかり同情されて、「こっちに引っ越してきていいぞ」と慰められた話。
いいですねぇ(笑)。

▼ピンぼけてしまったけど、おまけの写真。

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ウーリーモンキーの水炊き
イモムシとユカイモ添え


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マチゲンガ族の住居紹介


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インカの祭事食
クイの丸焼き


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秋ラクダのこぶ煮込みうどん

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