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2013年3月21日 (木)

【映画】「ジャンゴ ~繋がれざる者」

友人が「ひどきよきタランティーノ」と称していたが、まったくその通りだった(笑)。

なんとなく骨太な映像も見せるけれど、基本はドンパチ。
しかも昔のウェスタンと違って、血が飛ぶの飛ばないの。

あまり書くとネタバレちゃう。
まぁ、まだ観てない方には、基本的にここで読むのをおやめいただくとして(以下、ネタバレバレですんで)。

しかしてそれとは別に、この映画はなんだか細かく感想を書くと「逃げちゃう」感じがするので、あまり書かないでおくかな。

個人的にはやっぱりキング・シュルツがいいな。
ジャンゴにさんざん「我慢しろ」と言っておいて、自分がむにゃむにゃ(笑)。
最期のセリフについ笑っちゃった。

レオ様の悪役もよかった。
紹介には「悪役」って書かれるけど、なんというか、よくある「冷酷非情な悪役」ではなくて、単にあの当時のアメリカ南部の代々続く農園主そのもの=「嫌な奴」なだけ。
何が言いたいかっていうと、おそらく当時の農園主たちの半分は「悪玉」で、その彼らと比べたときに図抜けて残酷なわけではないだろう(ちょっぴり他よりひどいとしても)。
もちろん、「傲慢」であることは間違いない。
かつて『イージーライダー』でわれわれは「アメリカの自由(ってこんなもん)」を見たわけだが、『ジャンゴ』では「アメリカの傲慢(ってここまでひどい)」を見るわけだ。
ムッシュ・キャンディは一代表にすぎず、そんなやつぁ他にもゴロゴロしてた(る?)のだ。
それにしてもディカプリオは相変わらず上手かった。もう、本当に農園主キャンディにしか見えなかった。

「繋がれざる者」であるジャンゴに対して、「繋がれたる者」として出てくるのが、アフリカ系奴隷でありながらキャンディの腹心を務める執事スティーヴン。
これを演じたサミュエル・L・ジャクソンがまた上手いのなんの(笑)。
「悪役」というならあれこそ悪役でしょう、果てしなく嫌な奴(笑)。
でも彼は彼なりにスジを通してるんだよね。繋がれた者として。

ま、とにかくドンパチドンパチ♪
あれだね、日本の庶民が時代劇を見て勧善懲悪に「スッキリした!」と思うのと同じ感じかも。
アメリカ人も観ていてこのくらいのカタルシスがないと、日常、「やってられないぜ」となるわけか(カタルシスの表現があまりに直截ではあるが(笑))。

面白かった」、で、締めておこう。

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