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2013年3月の記事

2013年3月31日 (日)

東京地区鞭杆交流会 #biangan

死ぬ思いで練習してきた形意鞭杆套路(半分くらいまでだけど)を、ついに発表する日がやってきた。

東京都内には現在20弱の鞭杆教室があるらしく、そこの生徒さんたちがわらわら集まって発表会。
ただ、教室ごとというのではなく、主には「基本十式」「十六式駝騾鞭杆」などの科目ごとに複数の教室から参加者が出て、合同で発表する形式が多かった。
あらかじめ合同練習なんてできないから、みんなぶっつけ本番に近い(笑)。
  
演目はどんどん進んだ。
いや、ほんと、こんなに進行が速いとはびっくり。
次から次へとこなされていく。

杉並のやわらぎ会の演目「棒気功」が、とりわけ面白かった。
短い棒を両手で持って動かすだけなのに、ちゃんと気を練っているさまに見えて面白い。
人ごとに棒の太さが違っていて、それぞれその人に合った棒を使っているんだなとわかる。
動きはのんびりやってるように見えるけど、結構たいへん。
だってずっと棒を持ったまま、腕を上げっぱなしにしているわけで……時間も制限の4分いっぱい使ってたような……。
ヘタレな私にはできないかも(汗)。
でもとにかく、見ていてすごく面白いものだった。いろいろあるなぁ。
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↑棒気功の演舞。

うちらは生徒の中ではラストで、珍しく教室単位の発表。
形意鞭杆套路(半分)と形意鞭杆対練の2グループに分かれて演舞した。
ちなみに形意鞭杆套路が半分なのは、覚えるのが難しいせいもあるけど、対練と終了時間を合わせるため(云い訳)。
全体の振りを合わせるのにはちょいと失敗したかもしれない(集体って難しいネ)。
でも、まあまあの出来……かな?
一応、自分としては振りを間違えることなく、ひととおり終えられた(一安心)。

生徒の発表のほかに、もちろん、「老師表演」も進行の真ん中と最後にあった。
わりとたくさん見ることができて堪能したが、どれもiPhoneで自分用に動画を録画しちゃったので、アップできないや(笑)。

最後の最後に全員で二十四式太極鞭杆を楽しく演舞しておしまい。
肩ひじ張らない交流会で、楽しかった。
東京地区は日ごろのレッスンが恵まれちゃってるから、逆にこういう機会が何かしらあると、みんな目標ができていいかもなぁ(自分も必死で覚えたし)。
スタッフのみなさん、たいへんたいへんお疲れ様でした。謝謝。

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2013年3月22日 (金)

【グルメ】丸福珈琲店のチーズトーストを食べてみた

実際には二日前なんだけど、こちらで。

最初はパンケーキを食べるつもりだったのだが、あまりにおなかがすいていたので(考えてみたら昼食を食べていなかった)、チーズトーストに変更した。

なんというか、イギリス風のとろーり溶けてるチーズトーストではないんだけれど、サクサクして美味しい。
パンはふわふわだし。
どこのパンだろう? パン好きとしては気になる……。

パンケーキ以外もイケるんだね♪
ごちそうさま。

20130320cheezetoast_2

チーズトースト620円也。

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2013年3月21日 (木)

【映画】「ジャンゴ ~繋がれざる者」

友人が「ひどきよきタランティーノ」と称していたが、まったくその通りだった(笑)。

なんとなく骨太な映像も見せるけれど、基本はドンパチ。
しかも昔のウェスタンと違って、血が飛ぶの飛ばないの。

あまり書くとネタバレちゃう。
まぁ、まだ観てない方には、基本的にここで読むのをおやめいただくとして(以下、ネタバレバレですんで)。

しかしてそれとは別に、この映画はなんだか細かく感想を書くと「逃げちゃう」感じがするので、あまり書かないでおくかな。

個人的にはやっぱりキング・シュルツがいいな。
ジャンゴにさんざん「我慢しろ」と言っておいて、自分がむにゃむにゃ(笑)。
最期のセリフについ笑っちゃった。

レオ様の悪役もよかった。
紹介には「悪役」って書かれるけど、なんというか、よくある「冷酷非情な悪役」ではなくて、単にあの当時のアメリカ南部の代々続く農園主そのもの=「嫌な奴」なだけ。
何が言いたいかっていうと、おそらく当時の農園主たちの半分は「悪玉」で、その彼らと比べたときに図抜けて残酷なわけではないだろう(ちょっぴり他よりひどいとしても)。
もちろん、「傲慢」であることは間違いない。
かつて『イージーライダー』でわれわれは「アメリカの自由(ってこんなもん)」を見たわけだが、『ジャンゴ』では「アメリカの傲慢(ってここまでひどい)」を見るわけだ。
ムッシュ・キャンディは一代表にすぎず、そんなやつぁ他にもゴロゴロしてた(る?)のだ。
それにしてもディカプリオは相変わらず上手かった。もう、本当に農園主キャンディにしか見えなかった。

「繋がれざる者」であるジャンゴに対して、「繋がれたる者」として出てくるのが、アフリカ系奴隷でありながらキャンディの腹心を務める執事スティーヴン。
これを演じたサミュエル・L・ジャクソンがまた上手いのなんの(笑)。
「悪役」というならあれこそ悪役でしょう、果てしなく嫌な奴(笑)。
でも彼は彼なりにスジを通してるんだよね。繋がれた者として。

ま、とにかくドンパチドンパチ♪
あれだね、日本の庶民が時代劇を見て勧善懲悪に「スッキリした!」と思うのと同じ感じかも。
アメリカ人も観ていてこのくらいのカタルシスがないと、日常、「やってられないぜ」となるわけか(カタルシスの表現があまりに直截ではあるが(笑))。

面白かった」、で、締めておこう。

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2013年3月20日 (水)

さよならのお茶会

大学でお世話になったS教授が退職なさるという。
「最終講義は?」と友人に聞いたら、「定年まで勤め上げていない=目出度いことではない」から、やらないのだとか(これってただの云い訳ですよね、センセイ……?)。
まともなお別れ会もご希望により開かないのだそうで、あとはセンセイがおいでのときを狙ってゲリラ的に会いに行くしかない!!
いつ大学にいらっさるかは全然わからないけど、さすがに卒業式ならおいでのはず……!!

というわけで、大学の卒業式に合わせて訪問してみることにした。
しかし、式の開始時間はホームページでわかったけど、いったい何時ごろまでかかるんだかサッパリわからない。
困り果てて、元々その情報を教えてくれた友人に相談したら、研究室の面々で簡単なお別れ会を企画し、13時半ごろにセンセイをゲットしようという目論見があるらしい。
厚かましくもそこに混ぜてもらえることになった。

当日、午前中は会社に出て、お昼になってからまずは友人に電話で様子を聞いた。
教えてもらった計画どおりだって。
とりあえず13時半ごろを目指してこれから向かうことを伝えつつ、池袋で途中下車。
センセイへの手土産は些少ながら用意してあったけど、研究室のみなさんへのお土産が、ない。
池袋西武へ行って、イチゴを買おう。

池袋西武地下一階には高野が入っているのだが、なんか凄く混んでる。
それでは、と、四階の千疋屋に行ってみた。
店構えは小さいけど、あったあった。
さて、贈答用イチゴちゃんはどこかな?
………。
………この箱、一種類だけ?

目に飛び込んできたのは、イチゴ18個入り4,725円という桐箱
店員さんに聞いたら、今すぐに買えるイチゴはこれだけらしい。
参加人数は15人くらいだと聞いたから、足りるといえば足りるけど……。
………。
………。
10秒くらい迷ったが、見栄を張って買うことにした。
めったにない機会だから、目の玉が飛び出そうなイチゴちゃんでも買うのだ!

見栄の塊の桐箱を持って、いざ大学の文学部棟へ。
おや、なんだか懐かしい顔ぶれがそろっている。
そこの三人は私と同じくもうとっくに卒業してたよね??(研究室に残っていないよね?)
もっと若い人が多いかと思ったのに……ちょっと安心した。

形式ばったことやお祝いのように持ち上げられることを嫌って避けていたセンセイだったが、どなたかの説得に観念したらしく、30分くらいすると特に嫌がられる様子もなく現れた。
まぁ、「これも職務だから観念した」とは仰っていたけど。
それにしても……。
わぁ~、懐かしい~。
ゼミに戻ったみたい。
それぞれ歳はとったし、全く変わらないわけじゃないけど、なんだか以前と同じ感じがする。
他の人も同じこの感じをシェアしてるのかなぁ。
こういうのってフシギだなぁ。

幹事さんの采配で、センセイの近くに座らせてもらえたので、お話もたくさんできた。
(ありがとう、幹事さん♪)
お別れする前に、昨年のスリランカ訪問レポート(『スリランカに行ってきました。』)と、小さな和菓子(和三盆のマカロン)を受け取っていただいた。
これっきりじゃないといいな。
とはいえ、自分の方がすっかり不精してご無沙汰していたよな~、と、反省。
もうちょっと繋がりを保つ努力をしなきゃだめだ~。

センセイとお別れしたあとは、大学近くの喫茶店に移動して、昔馴染みといろいろおしゃべりした。
こちらも楽しかった。
また何か(悪いことではなく良いことで)こうやって集まれる機会があればうれしい。
こんな風に思うのは、歳をとった証拠かもしれないけれど。

とりあえず、S先生、今までたいへんお疲れ様でした。
生意気な学生にも真面目に相手していただいてありがとうございました。
退職後はぜひ自由に、何より「楽に」お過ごしくださいますよう。

ちなみに、「お茶会」と銘打たれていたので、コーヒーと、いくばくかのお菓子とが席に配られていた。
イチゴちゃんもお菓子のところに仲間入りさせてもらってあったが(みんな一個ずつ、センセイには二個)、センセイがまず召し上がったのがイチゴだったので「しめしめ」と内心ほくそえんでいた(笑)。
見栄を張った甲斐があった、と、それだけで満足したのであった。

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2013年3月15日 (金)

二度と行きたくない ~はちすか小六 上野本店の口コミ~ ★店名改め「かすみや」?

「はちすか小六 上野本店」の口コミである。
★現在の店名は「かすみや」に変わっているとのウワサ★

会社の歓送迎会で使ったが、こんなひどい店があるかと驚くほどひどかった。
もう二度と行かないし、他の方には行かないことを強くお奨めする。

まず予約するときに該当の日時で20名以上入れる個室があるかと訊いて、「ある」と答えたから予約したのに、行ってみたら個室でも何でもなかった
衝立のような仕切りすらなく、少し向こうには普通のお客さんがいる。
入った当初から「話が違う!!」。
詐欺に遭ったようなものだ。

しかも席が非常に狭い。
いつもなら主役が他の席の人たちに挨拶に回ったり、途中で席の移動もできるのだが、それが全く不可能だった。

次に、開始してから最初の一杯が出て来るまでが非常に遅い。
なぜか料理の皿が先に運ばれて来たが、それを運ぶより先に全員分の飲み物を出すべきだろう。
運んでくる店員は終始無愛想で「ノルマをこなすだけ」という感じだ。

驚いたことにここでは「お通し」が出ない。
まずサラダが出て、塩キャベツが出て、その後お漬物と塩辛が出てきたが何と5人に小鉢一つ。
サラダや塩キャベツにしたって、どう多く見積もっても二人前しかない。
ボリュームの少なさは、最後の方で出てきた「串焼き盛合せ」がまたひどかった。
小ぶりな焼鳥の串(長さ12センチくらい)が三本と(うちモモ肉(?)は一本のみ)、ウィンナー1.5個分の串が一本。これを5人でシェアしろとは酷い。
鍋を食べ放題にしていたから何とかなったようなものの、絶対的に量が足りない(かといって味は普通のレベルなので、「少量でも良いもの」というわけでもなさそう)。
あまりにケチすぎる
これなら清瀧などの格安居酒屋へ行った方がよっぽどマシだ。

鍋は、豚肉は美味しかった(これだけが救いだった)。
しかし、豚しゃぶなのにアク取りを出さないってどういうことか?
湯豆腐なんかで使うような平たい小さなお玉が二本ついていて、これでアクを取れと?
一度自分でやってみたらどうだ、どれだけ大変かわかるから。
ちなみに、そのうち一本はまさに湯豆腐をすくうための穴あきお玉だが、豆腐なんて出てこない。
アクを取って溜めるための容器もなく、仕方ないから塩キャベツを食べたあとの器を使うなど、自分たちで工夫しなければならなかった。
〆に雑炊やうどんを出す以上は、アク取りも出してほしい。
アクまみれ(しかも豚)の雑炊を平気で食べさせようというのか。

さらに、野菜がキャベツともやしだけ!!
豚とキャベツともやし以外は何の具もナシ!!
最後に〆で出たうどんも二人前あるかどうかの少なさ!!

うどんと言えば、いきなり店員がやってきて「〆のうどん(または雑炊)かデザートかのどちらかになります」という。
「??? でもメニューには両方書いてあったけど???」
「変わることもある、と、メニューに書かれていたと思いますが」
確かに「変わることがある」とは書いてあったが、普通はそういうのって「タコが入らなくてイカになった」とか「揚げ物三品が、揚げ物二品と串焼きになった」とか「デザートはアイスのはずだったがやむを得ずシュークリームになった」とか、そういう変わり方をするものだろう。
串焼きか何かを勝手に増やされて「鍋の〆めかデザートかどちらかを選べ」とはどういうやり口か?
「変更があるかも」って書いておけば何をやっても許されるとでも思ってるのか。
ここでも詐欺に遭った気分を満喫できた(ま、どうせそれまでの料理と同じようにデザートもたいしたことないんだろうけど)。

で、仕方なく〆のうどんを選んだが、これがいつまで経っても来ない。
終了20分前になったら伝票を渡され、ニコリともしない顔で「あと20分で退席してください」

そういうことは、料理を滞りなく出してから言え!!

15分前になってもうどんが来ないので督促。
結局、残り時間10分を切ってからやっと出てきた、少な~い量のうどんが(コシのある麺だったのが救い)。
これっぽっち出すのに何をこんなに時間をかけてるのか。
でもって、20分後に退席させたいなら、20分前に持ってこい!!
デザートなら10分前でもいいが、「うどん」なんだから!!
そのくらい考えろ!!

というわけで、最初から最後まで「ヒドイ」の一言に尽きる内容だった(味は割とマトモだったんですがね)。

歓送迎会の幹事としてこのような店を選んでしまい、参加者(特に主役二名)にはせっかくの会をこんな体たらくにしてしまって申し訳ない限り、後悔しきりの会となってしまった。
二度と行きたくないし、他の方にも「幹事として恥を書くからこの店はおやめなさい」と申し上げたい次第である。

ちなみに上記の口コミを食べログにアップしようとしたら、「お店に損害を与える」とか「事実を確認できない」とかゆー理由をつけて非表示にされた
こういう怒りの口コミは、どの口コミサイトにも載らないものらしい。
「口コミがない、あるいは極端に少ない居酒屋」=「要注意」なのかも(レストランなんかは単に「まだユーザーがだれも行ってない」可能性も高そうだが、居酒屋はね……)。
悪い口コミをアップしたくてもあげられないから(管理者に止められちゃうから)、結局口コミ件数が増えないってことなのかもしれないな~。
勉強したぜ!

皆様もご用心、ご用心♪

▼件の店。全くおススメしませんが。



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2013年3月 9日 (土)

【グルメ】谷中の「薬膳カレー」と「ショコラティエ イナムラショウゾウ」

谷中で薬膳カレーとショコラ体験のレポート。

■ 薬膳カレーじねんじょ 谷中店

11時の開店と同時に行って、友人は薬膳揚げ鶏カレー、私は薬膳野菜カレーを注文した。
もちろん、ご飯は五穀米にグレードアップ。

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薬膳揚げ鶏カレー。
手前は五穀米(&クレソン)。


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薬膳野菜カレー。きれい。

カレーは美味しかった。
そして辛かった。
カレーの辛さというより、とうがらしっぽい辛さが目立ったかも。
おかげで、食べているうちにどんどん慣れることができたけど。

食べ終わったときには、体がほっかほかにあたたまっていた。
いい効き具合だ。
今度、風邪を引いたら食べにきてみよう。治るかも。

あー、もーちょっと会社に近ければお昼に食べにくるのになー……。
テイクアウトもやってるようだし、今度チャレンジしてみようかな(……ちと遠いなー)。

カレーそのものの量は、それほど多くなかったと思う。
それに比してライスはたっぷり出てくるため、女性は「少なめ」を頼んだ方がいいかも。
自分はカレーでもそれほどライスを必要としないので、半分くらいに減らしてもらい、それで十分だった。


■ ショコラティエ イナムラショウゾウ

カレーのあとで、前からちょっと行ってみたかったチョコレート専門店へ。
運よく席が空いていたので、チョコレートを使ったケーキを買って店内で食べてみた。

20130309inamurashozo

手前が「ドームショコラ」、奥が「涙のしずく」。

うわぁ、期待していたよりずっと美味しいや。
チョコと他の素材との味や触感の組み合わせが実に上手い。
お高いことはお高いけど、これなら他の商品も食べてみたいかも。
まぁ、それは次回に回すけど。
何しろ、一個食べただけで「もうしばらくチョコレートは食べなくてもいいや」という充足感で満たされてしまう。
なんというか、「チョコレートを食べたーーーっ!!!!!」というキモチになるのだ(笑)。

ちなみに、店内ではチョコレート菓子製造工程をガラス越しに見られるようになっていて、これもちょっと面白い。
「ああやって模様を付けてるんだ」などというのがよくわかる。
(そして美しく仕上げるためにどれだけ細かく処理されているかということも……)

ただひとつ、難点があるとすれば「テーブル」だった。
すごくすごくすごーく安定が悪い。
ちょっと腕を置いただけでテーブルトップがグラグラガタガタ。こわいよー。
あれがなければもっといいのにな~。


こうして二店ともに堪能し、美味しく食べ終わってから会社でもりもり働きましたとさ。とっぴんぱらりのぷぅ。




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2013年3月 5日 (火)

【映画】「のぼうの城」

あー、映画を観てから二週間経ってしまったー(現在3/19)。
とりあえず、「見に行った記録」として一言二言。
ややネタバレがあるので、まだ観ていない方はここでサヨナラ。

面白かった。
秀吉の化け物っぷりとか(やっぱり市村さんは上手いわ)、石田三成のだめっぷりとか(なぜあそこで水攻め? なぜあそこで水攻め?)、大谷さんのお気の毒っぷりとか(上司にも同僚にも苦労させられ誠実に対処するうちに胃潰瘍になるタイプ)が、よく出てた。

対する忍城の人々は、バンカラっつーか何つーか、こすっからいところも持っているけどひたむきで、「わかりやすい」。
やっぱ私ゃ、東夷[あずまえびす]なんだなぁ。
彼らの方がわかりやすいや。
(西軍のお歴々のお考えはよくわからない……(笑))

で、肝心ののぼう様。
………。
………。
………。
すごい。この人、何もしてない!!
ほとんどがただ「いるだけ」(笑)。

なんか映画のキャッチコピーからは「のぼう様が奇策を編み出して鮮やかに石田軍を破る」みたいなイメージができちゃうんだけど、実際の戦闘では彼は「何もしない」。
あえていうなら、「それぞれの将の自由裁量に完全にゆだねる」ことを「している」のね。

策を弄したのは一箇所だけ。
でもって、そのシーンが凄い。
湖(あえて湖と呼ぶ)の上で筏舟に乗り、「田楽」を踊るのだ。
ぎゃー。
揺れてる、揺れてるっ。
あんな小さい筏舟じゃ、そりゃ揺れるわ!
その上で「立って」田楽踊ってるよ!
しかもすごいことに、上半身だけが映されるときには水の揺れが全くわからない!!
カメラが下半身を映してやっと「あ、かなり揺れてる」っていうのがわかる。
腰から上がピタリと静止できちゃうのね。
野村萬斎、さすが本職……もう感服。
本職といえどなかなか難しくて、だれにでもできることじゃないと思うなー。
そしてあの場面は、絶対に合成とかじゃなくて、現物を撮ってると思うなー(ちょっとしか出なかったけど足は揺れのバランス取ってたし、監督の傾向からしてきっとCGは使わないよね)。
ああ、オソロシかった(笑)。
おとろしのとのさまや(狂言風に読んでください)。

ほかには脇役の住職がいい感じで(実に坂東っぽくて戦国時代らしいさばけた坊さんで)、いちいち書かないけど他の役柄もそれぞれ個性があって、楽しく見られた。
あとは、ヒロインの姫さえもうちょっと上手ければ……むにゃむにゃ。
城主のご正室はなかなか味があってようござったに。

映画の見どころの一つは特撮による水攻めの再現で、なるほどの迫力だった。
これはCGでは出せない、きっと。
困ったことに最近何度か津波の映像を目にしてきたから(日本の震災のものに限らない)、現実と比較対象ができてしまうわけで、そのうえでも「非常によくできている」と思った。

話としても面白い映画だけど、ビデオで見るのはあまりお勧めしないかな。
やっぱり大きなスクリーンで見た方が断然面白いだろうと思う。

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2013年3月 1日 (金)

【展示】「エル・グレコ展」(東京都美術館、東京・上野)

なんかもう10日も前のことになると思い出せない……(現在3/12)。
「行ってきた」という記録だけ。

そうはいっても、印象のひとつくらい書き留めておくか。

聖者がキラキラなエル・グレコ。
ペテロもパウロもみんな、サテンのような光沢のある鮮やかな色の服を身にまとう。
ちなみにこの時代、サテンはなかった(はず)。
あれだけ鮮やかな色に布地を染められたかどうかも怪しい。
(どんな色かって、今まさに流行ろうとしている「キレイ色」か、それをちょっと濃くしたような色である)
だから、そうした衣服が聖者らに充てられるのは、エル・グレコの心の目にそう見えてしまうからなのかねー、という話。
聖者はその優れた内面ゆえに内側から光って見える、それを衣服が反映させているだけ、ということなのかなー。

ちなみに、私にとっては、どうもエル・グレコの絵は漫画っぽく見えてしまう。
イラストではない、全然「静止」してないから。
なんだか騒がしい画面で、あっちもこっちももぞもぞ動き出しそう。
そのへんが場面の「ドラマチック」さを盛り上げている気もする。

同じ構図の絵をいくつも描いているあたりは、職人チックで面白い(注: 説明書きに「この構図のマリア像の中では秀逸」などとあるだけで、当美術展で複数枚が展示されているわけではない)。
完成度をあげるために何度も描き直したというより、教会建築とセットで何枚も描いた(=建築物ごとに描く必要があった)という感じが濃厚だ。

さて。一緒に行った友人から、別な友人(男)に「マリア様が似てる」という考えを刷り込まれたので(割と当たってるかも……)、今後はエル・グレコの絵を見るたびにその友人を思い出しそうである。
しまらない結びだけど、これにておしまい。

▼エル・グレコ展のホームページはこちら
http://www.el-greco.jp/

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