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2013年2月 2日 (土)

【展示】「チョコレート展」(国立科学博物館、東京・上野)

上野の科博でやっている「チョコレート展」を、ゲーム仲間4人で観に行った。
大まかに分けて、1.カカオの歴史、2.チョコレートの歴史、3.日本におけるチョコレートの歴史、4.チョコレートの製造工程、5.目で見るチョコレート。

やはりカカオの歴史とチョコレートの歴史が面白かった。

マヤなどの文明におけるカカオ飲料は、今のココアとはずいぶん異なっていた。
すり潰して液体と混ぜて、空気を含ませて泡立てて、その泡を飲むものだったとか(うろおぼえ)。
しかも一緒にトウモロコシ粉やトウガラシを入れる。
全然甘くないよね、それ(笑)。
あまり美味しそうには思えないけど、飲むと抜群に精力アップしたんだろうなぁ。
なんというか、「高貴な人しか食せない」位置づけからしても、日本における「酪」「醍醐」(要するにチーズ)と同じような感じに思えた。

ちなみに、歴博だったら「マヤにおけるカカオ飲料の役割」について語るだろうけど、科博の展示ゆえかそれはなく、製法と道具(と目されるもののレプリカ)の展示に終始していた。
レプリカは、あんなにたくさん展示する必要はないんじゃないかな、レプリカなんだし。
どうせ度重なる中南米文明の展示でみんな目が肥えてるもん(笑)。
一個見れば「ああ、これか」って想起するんじゃないかしらん。

あとは、現在のカカオ採集から初期加工までのようすが動画で紹介されており、よくわかって面白かった。
こんな感じなんだなぁ、と。
一緒に行った仲間が言っていたのだが、同じチョコレートの原料であるサトウキビに比べると、カカオには「強制労働」的な悲惨なイメージを持ちにくい。
それはカカオがこういう植物で、こういう工程で生産されてるからなんだな~、と、見て実感。
(もちろん、カカオを理不尽に買い叩けば、労働形態のいかんにかかわらず悲惨なことになるわけだが)

チョコレートの歴史では、周りの仲間のツッコミを聞いてげらげら笑っていた。
最初はスペインが「チョコラトル」を独占して秘匿していた、という展示のあたりで、「チョコレート・パーティー」を描いた絵画の複製をしげしげ眺めて「ここでもあそこでも女性を口説いてる」と論じてみたり(まぁ、「チョコレート=精力アップ」だからしょうがないネ)。
ヴァン・ホーテン(ココアの発明者で、もちろんヴァン・ホーテン社の創始者)に向かって「なぜお前はそこで仮にも食べ物をアルカリと混合させようなんて考えつくんだ?」と言ったり、「ココアの黒いのを漂白しようとでもしたのか?」と言ったり。
リンツ(コンチェの発明者でリンツ・チョコの創始者)に向かって「他の奴らは本当に『発明』してて偉いけど、お前さんはただ工場の機械の電源切り忘れただけだよな?」と言ってみたり(いや、科博の説明ボードに「うっかり72時間稼働させ続けてしまった結果……」みたく書かれてたから……割と有名な逸話らしい)。

ああ、おかしかった(この展示でこんなに笑ったのは自分だけではないかと……)。

その後、日本におけるチョコレートの歴史が紹介されていた。
その中に明治や森永などのチョコ製品史も展示があり、昔のCMを流していたりしたので、なんだか懐かしい気持ちになった。
各商品にしても、開発にかかわる話が載っていたり、昔のパッケージや海外向けパッケージが陳列されていたりで、今まで知らなかったこともあって面白かった。

でもって、チョコレートの製造工程を勉強するパート。
ここではまず「カカオの気持ちになってみよう!」と言われ、その後、グラインドされたりコンチェされたり加熱されたりする仕掛けがあったのだが、どうにも子ども騙しな仕掛けだったな~。
子どもも、あれじゃあ小学生以上はほぼ騙されないだろう(笑)。
このパートに関して言えば、「カカオになってみよう!」は諦めて、製造工程をもうちょっと丁寧に記してほしかった。
たとえば、説明文中に「メイラード反応によって」とあったが、その「メイラード反応」とは何であるかが書かれていない。
仲間に聞いてわかったけど、それについてさくさく説明できる人が客の中に多いとはとても思えない。
内容が難しかろうがなんだろうが、「メイラード反応とは」という但し書きもどこかに書いておいてほしかったな。
そうやって、もうちょいと科博らしく、サイエンスの部分もしっかり取り上げたらよかったんじゃないだろうか。
この製造工程のパートがそれに一番適していたと思う。

って、書いてて気づいたけど、今回の展示は「植物部門」主催だったわ。
工業プロセスはオマケの扱いなのかも。

最後のパートでは、ショコラティエの作ったさまざまな一口チョコを展示してあったが、なぜ女性観客らがこれの写真を撮るのかは理解できなかった。
どこかのショコラティエで買えば似たようなのを手に取って見られるよ?
一番最後に、チョコレートで作られたパンダ(上野だから)や恐竜(科博だから)などを見ておしまい。
(そのあとで物販コーナーがあるが、すげー混み具合で、つい購買意欲がそがれてしまった。いろいろおいしそうなものも多かったのに、あとから考えると惜しかったかも(笑)。ちなみに仲間の一人は礼儀正しくお土産を買っていた)

総じて、前回の「原子のひみつ」展の方が、サイエンスの香りが高くて、その意味で面白かったかなぁ。
今回のチョコレート展も面白かったけど、サイエンスの部分があまり見られなくて、なんつーか「イベント屋がウケを狙いすぎて外した」感じがちょっぴりする。

とはいっても、一時間半、じっくり見られて楽しかった。

▼公式サイトはこちら
http://event.yomiuri.co.jp/chocolate/index.html


おまけ、あるいは証拠写真。

1360208620983.jpg

チョコ恐竜。ちゃんと最新の研究成果が盛り込まれているあたり、さすがデス(笑)。
さらに、下に落ちてる葉っぱはカカオの葉らしい。


1360208663311.jpg

シーラカンスとその仲間たち、だったかな。


20130202choco

チョコシーラカンス、角度を変えて。

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