【映画】「アイアン・スカイ」
風邪もずいぶんよくなったので、上映終了前に話題の映画「アイアン・スカイ」を観てきた。
いろいろヒドかった(注:誉め言葉です)。
以下、いろいろネタバレとかあるので、まだ観ていない人は読まないでください。
「観に行くかどうかの参考にしたい」という方は、やっぱり読まないで、このまま腹をくくって観に行ってください(笑)。
なお、ミリタリーもSFも全く得意ではないので、的外れな感想もあるかもしれません。
ここまで前置き(もとい言い訳)。
いや、ヒドかった(注:誉め言葉です)。
映画が終わると隣とか前の席に死体が転がってるんじゃないか(笑い死んだヤツラの)とか思いながら観てた。
英語へのシフトも上手かったし、チャップリンの短編映画「独裁者」といった部分も笑えた(なぜ「短編」なのかは「アイアン・スカイ」を観てください)。
そしてアメリカの凶悪さも笑えた。
バックにUFOのようなでかい構造物があるのに「畑泥棒!」とかっていきなり本気で猟銃をぶっ放すか!? (まぁ、撃つだろうな、アメリカの田舎なら……)
選挙戦のプロデューサーは「ピー」な言葉(つまり汚い言葉)しか口にしないわイイ男にはすぐモーションかけるわで、「知性」がまるで見当たらないし……!! (たぶんアメリカのやり手プロデューサーはみんな「ああ」なのに違いない、いやホント)
再選を狙うマダム大統領は「戦争が始まった!」と喜ぶし!! 喜ぶことか!! (大統領を演じた女優が、強引で口達者でテンポが速く尻軽な感じを「大統領」らしく出していて、すごく上手かった(笑))
いつの間にか宇宙戦艦なんか作っちゃってあって、名前が「ジョージ・W・ブッシュ号」なんちゃって、乗り込んだ女司令官は復讐に燃えてるかなんか知らんけど「核!」しか指示しないし、なんたる凶悪!!(笑)
でも「あり得ない」とはだれも口にできない。
むしろ「そうだよな」と納得しちゃうのが何とも……そこがブラックな笑いの素なんだけど。
いやー、最後まで酷かった、アメリカ(笑)。
(念のため書いておくと、自分は別にアメリカ嫌いじゃないし、いろんな面で好意も持ってる。でもまぁ、否定できない「現実」ってものもあるでしょ)
そういや、今書いてて思ったけど、「インテリ」って一人も出なかったな、この映画……。
もうひとつの(むしろ最大の?)笑いどころというかツッコミどころというか唸りどころというかは、当然「月面ナチ」の描写である。
まぁ、自分は素人なので全然わからないが、友人などはわりと最初から最後まで悶絶し続けていたようだ。
「いかにも」な機械類ばかり出てくるから。
スマホを「コンピュータだ」と言われて「嘘つけ、コンピュータというのはこういうものだ」と部屋いっぱいの装置を見せるあたりとかは私でもわかる。(必要ないから小さくしないのだ、ジョブスもゲイツもいないしソニーも任天堂もないからネ!)
技術力は凄いのに、なんだかすごく偏っている。
月面で、単線の進化だったからだね。
UFOなんてなー、大気圏突入しても燃え尽きないし、中の人間も無事なんだぞ!!
そんなすごいテクノロジーを持ってるのに、そのUFOの攻撃手段が戦車砲とか機関銃って、どういうことよ!!?
納得できない!!!(笑)
ジェットじゃなくレシプロらしいとか!!(これなど本当にわけわからん……)
友人曰く、「空軍は全滅して、月面に逃れたのは陸軍だからしょうがないんだ」だって。
そうですかい。
じゃあ、あれはUFOじゃなくて空飛ぶ戦車なんだ、なんだぁ、そっかぁ、納得ー(してないけど)。
宇宙船が意味なくツェッペリン型だったのも、陸軍だったからなんだねー(よくわからん)。
ま、とにかく、面白かった。
こういう作品が出ると「映画の醍醐味」ってわかるよね。
アニメや小説でこれはなかなか表せないだろう。
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