【舞台】騒音歌舞伎〔ロックミュージカル〕「ボクの四谷怪談」(シアターコクーン、東京・渋谷)
橋本治版「四谷怪談」。しかもミュージカル。
ネタバレ、入ります。
そして辛口なので、ファンは読まないほうがいいかも(別に読んで楽しい内容じゃないし)。
う~ん。
イ・マ・イ・チ。
蜷川演出は好きだけど、ミュージカルの演出はどうもなぁ。
ハズレが非常に多い。
今までに「当たった」ことがナイ。
ミュージカルはもう観に行くのをやめるべきかしらん(貧乏なんだし)。
しかし、今回のは何といっても脚本が……ペラい(笑)。
ペラいというかチャラいというか。
……橋本治だもんな。しょうがないのか。でももうちょっとこう……。
演目が「四谷怪談」である時点で、こっちもノスタルジーは何もないものと思って行くわけだが、キッチュにしたってなんつーかこう……。
鶴屋南北の「四谷怪談」は毒があった。
でも「ボクの四谷怪談」には毒がない。
そういうことだ。
じゃあ、「笑い」はあるかといえば。
ないわけじゃないが、実はシェークスピア見てる方が「笑い」が多かった気がする。
つまり、中途半端なのか。
お袖のくだりなんか、なんかこう……キッチュの毒がなくなって、単に俗っぽいトレンディドラマになっちゃった感じ(笑)。
トレドラの好きな人にはいいかも。
私はだめだけど(笑)。
ちなみにトレドラは2幕目まで。
3幕目はTV版エヴァンゲリオン最終回あたりのテイスト(笑)。
……やっぱだめだ!!
私には合わない!!(笑)
役者さんはがんばって走り回ったり歌ったりしてたし、演技面で文句をつけるつもりはないけど。
(一つだけ気になったのは、松也かな。前半は非常に「女」らしいのだが、死後、幽霊として出てくるときにどうも「男」らしさを感じて違和感を覚えてしまった。演出上の都合なのかなぁ。菊之助や亀治郎のときは、たとえ彼らがわざと男らしい野太い声を出しても、一度たりとも「男」らしさを感じたことはなかったので、ちと残念。……ま、若さかな(笑)。今後に期待)
野田の「エッグ」を観た直後のせいもあってか、音楽面も物足りなかった。
注:「エッグ」はミュージカルではないがヒロインが歌手で、劇中歌が何度か歌われる。曲は椎名林檎でバッチリだし、深津絵里の歌も結構よかったので、あれと比べちゃうとなぁ……。
とりあえず、カタルシスを求める人には全く全然オススメしない。
「お岩さんだから、ロック(rock)? それでロックミュージカルにしたの? ケッサク!!!」と、何でも笑い飛ばせる人だけ行きましょう(笑)。
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コメント
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