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2012年7月20日 (金)

【展示】大英博物館 古代エジプト展(森アーツセンターギャラリー、東京・六本木)

招待券を利用して友人二名とエジプト展を見に行った。
まずは毎度のことながら、会場到着まで、異様にユーザーアンフレンドリーな六本木ヒルズの動線設計と設定にイライラさせられた。
滅んでしまえばいいのに、こんな場所(実は本気)。

あっちでイライラ、こっちでイライラさせられた挙句にようやく会場へ。
エレベーターを降りてから会場の入り口までの経路もすぐにはわからない構造である上に、ルート表示の標識もデザイン性重視で機能性に欠けるという、何から何まで不親切な場所であることよ。

さておき、鑑賞を開始した。

結論からいうと、予想よりもはるかに見応えのある、佳い展示だった。
古代エジプト人の死への考え方が、なんというか、具体的な実感を伴ってわかるようになっている。
「死者は死後に再生・復活し、永遠の生命を得るものと考えられていました」じゃなく、「死後の国で再生・復活する前に、獣に攻撃されても大丈夫なようにミイラに呪文をびっしり書きました」っていうスタンス。
いや、本当に最初から最後までこういう話なのですワ(笑)。

死後の世界にはキケンがいっぱい!!
ワニやヘビが行く手をふさいだら、呪文で撃退!!
いくつもある部屋と障害を正しい手順でクリアすれば、次の扉に進めるぞ!!
丘で迷わないためには、いろんな種類の丘について準備してきた攻略マップを活用するんだ!!
神サマたちの投網にすなどられないために、魚に変身して逃げちゃうぞ!!
要所要所で大神サマにはちゃんと供物を捧げて(=ほとんど賄賂)、死後の自分の待遇をよくしよう!!

↑短くまとめるとこんな感じ(本当だってば)。

途中までの展示もずっとこうしたことを説明されるのだが(呪文びっしりの棺とか呪文びっしりのミイラとかの展示で)、これが一番よくわかるのが、本展示の目玉である「世界最長の『死者の書』グリーンフィールド・パピルス」だ。
大司祭の娘、つまり「お姫さま」のものなので、金に糸目をつけずに作られた贅沢な「死者の書」のようだ。
最初から最後まで、どういう手順でどうやって主人公(死者ですがね)が冥界の旅をクリアし、永遠の生命を得るのかが書かれている(どの時点で何がどれくらい供物として必要か、も)。
友人二名はこれを「同人誌」扱いして楽しく解説してくれちゃったので、不謹慎にも「死者の書」を前にげらげら笑いながら鑑賞してたかも(汗)。

今回の展示ではっきりわかること、それは「地獄の沙汰も金次第」ってことだ!!(違う?)

だってー、呪文を棺やミイラの布に書き付けるんでも、死者の書を用意するのでもお金がかかるのに(ここまで生前)、死んだあともお供えをしてもらわないと魂が飢えちゃうし、さらに供物を神サマに渡さないとだめってことは、死後も相応のお供えを継続できるだけの財力が子孫になくちゃいけないってことで、もうホント何から何まで「金次第」な世界……。

だからって生前に反倫理的な生き方をしてたら「審判」で秤が釣り合わなくて怪物アメミトに食べられちゃうし、しかも最後の最後に40か条くらいの「私は悪いことしてません」な誓言を立てなきゃ永遠の命は得られないっぽいし、とかくこの世はせちがらいが、あの世はあの世でせちがらい
やってられんぜ、おっかさん。

まあ、そんな感じでいろいろ楽しく想像できる展示だったのであった(笑)。
おかげで1時間では見切れなかった。

これ以上の感想は無用、気になったら自分で観に行ってほしい(最低90分は余裕をみましょう)。
この夏、ぜひオススメの展示かも(ヒルズという場所柄はサイアクだが)。

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