【読書】『重賞』ディック・フランシス
書名: 重賞
著者: ディック・フランシス (著), 菊池 光 (翻訳)
頁数: 332ページ
出版社: 早川書房 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ISBN-13: 978-4150707033
発売日: 1976/04
あらすじ スコットの胸は、自分の迂闊さを悔やむ苦い思いとこみあげてくる憤りでいっぱいだった。巨額の金を搾取されつづけていたという、調教師ジョディの背信が発覚するに及んで、彼は突然解雇をいい渡した。しかし怒りに狂い復讐鬼と化したジョディは、スコットの持ち馬エナジャイズを他の駄馬とすり替えてしまうという悪辣な手段を講じてきた!
えー、これも三日しかもたなかった(笑)。
具体的にいうと、通勤電車2.5往復分。
やめられない止まらない~♪
主人公の「四面楚歌」っぷりが半端じゃない。
前回読んだ『大穴』よりさらにひどかった。
何しろ、数名の友人を除いて(ホントに「数名」)、世間様すべてが彼の敵なのだ。
味方はほぼナッシングですよ。
読んでるだけでもう、辛いの辛くないのって。
そんな逆境の中でどうやって悪知恵満タンの相手を出し抜くというのか?
読んでる間中、次が気になってしょうがない(笑)。
物語を通して主人公が失ったものは極めて甚大で(この辺がフランシスの容赦のなさというか、ハードでカッコイイところというか)、逆に得られたものはある意味プライスレスなので、収支を秤にかけることはできない。
逆境もすべてクリアされるわけではない。
でも痛快さゆえに、読後の満足感はバッチリだ。
乗り過ごし危険度: ★★★★★
▼この本はこちら。4時間くらい。
重賞 (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 12-3))
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