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2012年5月の記事

2012年5月25日 (金)

【展示】インカ帝国展 マチュピチュ「発見」100年(科学博物館、東京・上野)

金曜だけ夜間も開いているので、そこを狙って行った。
土日はもちろん、平日の日中もすごく混んでるらしいから。
まぁ、いつもの金曜夜と比べると人が多かったけれど、それでもそこそこゆっくり見られた。
やはり展示は金曜の夜に限る(でもこっちも忙しいんだよね、金曜の夜って……)。

今回の展示は、かなり面白かった。
構成がよかったと思う。

実は、すでに山のようにたくさんあちらの文物を見ている身としては、展示されている品物はそれほど魅力的じゃない(面白いヤツももちろんあったが)。
でも「面白かった!」と思えたのは、展示自体がよかったからだ。
インカに支配されたチャチャポヤ人のミイラを出してきて、「葬礼までインカ式になってしまった」ことからインカの文化的影響力を示そうというあたりとか、上手かった。
葬儀ってのは、その文化の中核というか、わりと「最後まで変わらない部分」だからね。
このへんの構成がなかなか巧み。

先ほど、「展示されている品物はそれほど魅力的じゃない」と書いたが、それは、インカ時代のものになると文物のレベルが下がるからである。
明らかに作品としての質が落ちる。
スリップ(泥漿)を使った土器の絵付けはナスカに敵わないし、織物の多様さはチャンカイの方が上だし、立体造形や黄金の加工はモチェに遠く及ばない。
センスや創意工夫のレベルが落ちているだけじゃない。
どれもだいたい造りが「雑」なんである(笑)。

それが、インカという時代なのだ。

言ってみれば、「高品質な一点もの」よりも「妥当な品質の大量生産品」が重きを占めた時代なのだ。
たぶん、そう。
きっと、そう。
そうでなければ、あの水準の落ち方に説明がつかない(笑)。
自分は別に研究者なんかではないけれど、あながち間違っていないんじゃないかな。
そして、確かに個々の品質は落ちたけれど、一方では「庶民の手にまで同レベルの品が行き渡った」とも考えられるのであって、決して悪いことばかりではないのだ。
まぁ、こんなことをつらつら考えられるのも、これまで科博で南米シリーズの展示をいくつも見せてもらったおかげデス(モチェの展示はUCLAだけどネ)。
感謝感謝。

最後の3Dシアターはちょっと見るだけでいい(笑)。
それよりは展示そのものを飛ばさず順番に見ていこう。
そうすると、自分の中にストーリーができてくるはず(音声ガイドなしでOK)。
ということで、大人にも子どもにもオススメ。
そうそう、大人はぜひ最後のブロックにある感想掲示コーナーを見てほしい。
4~7歳くらいの子どもの感想を読むと、いろいろ楽しくて笑えます(笑)。

▼この展示は6月24日(日)まで。
http://www.tbs.co.jp/inkaten/

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2012年5月23日 (水)

【読書】『おそろし』宮部みゆき

書名:おそろし 三島屋変調百物語事始
著者: 宮部 みゆき (著)
価格: ¥ 740
頁数: 489ページ
出版社: 角川書店 (角川文庫)
ISBN-13: 978-4041002810
発売日: 2012/4/25

あらすじ 17歳のおちかは、ある事件を境に、ぴたりと他人に心を閉ざした。ふさぎ込む日々を、叔父夫婦が江戸で営む袋物屋「三島屋」に身を寄せ、黙々と働くことでやり過ごしている。ある日、叔父の伊兵衛はおちかに、これから訪ねてくるという客の応対を任せると告げ、出かけてしまう。客と会ったおちかは、次第にその話に引き込まれていき、いつしか次々に訪れる客のふしぎ話は、おちかの心を溶かし始める。三島屋百物語、ここに開幕。

おもしろかった。
おしまい。

だって何か書くとネタバレになっちゃうから!(サボってるわけじゃないです、ホントです)

ミヤベの怪談にしては、怖い度合いが割と低い。
というより、これまでのと比べるとさほど「怖くない」かも。

でも、これを読んでいる最中に後ろでだれかが大きな咳をした瞬間、心臓が飛び出すかと思って咳をした人を睨みそうになっちゃった(彼はなんにも悪いことしてないのに(笑))。
つまり「怖くない」と思いつつ、怖がってるんだな~、と。
そしてそれだけ物語に入り込んでしまっているのだ、とも。
(あ~、恥をさらす余談ですが、読むのを止められなくて駅から自宅まで歩きながら読んでいたら、「これ!」と路上で母に怒られて、これまた魂が口から飛び出そうなほど吃驚しましたとさ、ちゃんちゃん)

そこはかとなく「おそろし」。
何も怖くない場面で「お預け」をくらっても、あとが気になって気になって、ちょっぴり怖い気もして、胸がもぞもぞしちゃう。
むしろ、怖い場面に入る前のほうが、「お預け」くらうとコワゴワなキモチになるかも(笑)。

ところで、続きがあるのかね、これ?
通勤時間が楽しくなること請け合いだけど、いずれ乗り過ごしそうで「おそろし」。
お粗末さまでした。

乗り過ごし危険度: ★★★★★

▼この本はこちら。

おそろし 三島屋変調百物語事始 (角川文庫)

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2012年5月21日 (月)

金環日蝕

朝ごはんもそこそこに、7時半ごろ妹の家へ(階がうちより高いから)。
ベランダに出て、見ましたよ、日蝕。
ちゃんとまんまるになった瞬間も、もちろん見た。

そして周りを見回せば、隣のマンションのテラスやら下の道路やら、あちこちで観察用グラスを手に空を仰ぎ見る人々の姿が(笑)。
ちょっと珍しい光景かも。

日蝕の間ってやっぱりいつもより世界が暗い気がする。
でも、それでも太陽を直接見ようとすると、眩しすぎて見ていられない(いや、グラスを掛ける前に方向を把握しないとさ……)。
いやはや、すごい光量なんだなぁ。

駅に向かう途中で、立ち止まってもう一度グラスを掛けて見た。
ずい分と動いて、もう六日月ぐらい。
おかげでさっきよりもはっきりして見やすい。
記念に(?)、iPhoneでグラス越しに写真を撮ってみた。


20120521nisshoku

↑クリックすると拡大画像に。


小さいけど、ちゃんと欠けてる形が撮れててびっくりした。

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2012年5月19日 (土)

「テツカノトモ」展・終了しました

今日は朝からギャラリーへ。
京都の友人Mioくんがすでに来ていて、二階でさんざんお喋りする。
そのうちに友人Mも到着。
MioくんとMの共通の友人が見に来てくれたので、わいわいとご案内。

その後、22年ぶりの知己・Iさんがやってきた。
何しろ22年前に一度会ったきりなので(賀状のやりとりはしてるけど)、おたがいに顔がわからないといけないと思い、名札を下げて待っていたんだけど、なんとなくわかるもんだなぁ。
不思議。
あれこれご説明しながら二階を見て回ってもらう。
ずい分ゆっくり見てくださっていた。

その15分後くらいに、Macのユーザーグループの仲間だったおむさんとMizukiちゃんがご来場。
なんだかんだで久しぶりだなぁ。
(そしてM多し……)
二人ともTシャツ買ってくれてありがとね。

で、午前中ラストに、同じ哲学科の友人、M.Kさんご来場(ホントにM多し……)。
Mioくんと一緒に見てもらったが、あの害獣・メキシコ兎を「かわいい♪」と言ってくれたのは貴女が初めてです(笑)。
そうそう、二人ともやっぱりTシャツ買ってくれてありがとね。

M.Kさんはパートナーが韓国の人なんだけど、「こういう展示会に行く」と言ったら、「そういうときはこういうものを持っていくべきだろう!」と言われて、こういうものを作ってきてくれた。
20個も!!


20120519eijiu1

中にはかわいいドラジェが~♪


会場のあちこちを飾ってもらって、ますます賑やか&華やかにしれくれた(笑)。

その後、IさんとおむさんとMizukiちゃんをお見送りしたあと、MioくんとM.Kさんと三人でランチ。
四谷三丁目の交差点にあるイタメシ屋 Osteria Quattro Valli に入った。
美味しいし、ランチは1000~1200円くらいで安い!!
かなりお得な感じだった。
http://www.quattro-valli.com/

美味しいパスタをいただきながら、喋ること90分。
残念ながらM.Kさんはこれから用があるというので、そこでお開きにした。
その後は夕方まで自分のお客はおらず、わりと呑気に過ごした。
それでも何となく寛ぎきれないんだけどね(笑)。

17時を過ぎて、閉場。全員片付け開始だ。
私はやっぱり90分かかった。
まぁそのうち60分は自分のなんだけど(何しろ数が多い)、あと20分は祖母の写真の梱包、もう10分は会計のお手伝いといった感じ。
搬出の終わったメンバーには先に打ち上げ会場に行ってもらって、友人Mとあとから合流した。

打ち上げ会場は、チェコ料理のお店「だぁしぇんか」。
グラーシュとかチェコの焼き菓子とか、いろいろ美味しうございました。レモネードやお酒もね。
http://dasenka.jpn.org/bar/index.shtml


20120519eijiu2

チェコの伝統的焼き菓子。美味しかった。

21:30までさんざん喋って、解散した。

まぁとにかく全員楽しめたのがよかった。
楽しい会場になってたと思うから。
あとは、日ごろ会わない人、会えない人が見に来てくれて会えたのもよかったなぁ。
たいへんではあったけど、嗚呼おもしろかった
これにておしまい。

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2012年5月18日 (金)

「テツカノトモ」展・五日目

この日は会社の送別会が入っちゃって、自分はギャラリーに行けなかった。

東京では昼ごろひどい雷雨に見舞われ、一時は世の中まっ暗だったが、30分で止んだあとは快晴になった。
おかげで、両親が祖母をギャラリーに連れて行くときはいいお天気で、祖母も気持ちよかっただろう。

祖母は一階の自分の作品の前で友人Mに記念撮影してもらったあと、なんと二階にも登っていろんな作品を(私のも)見てくれたそうだ。
とにかく喜んでもらえてよかった~♪

1337483957523.jpg

祖母の写真。花火の写真なんだけど、
ネオンかと思う人も多いみたい(笑)。

最終日、私は11:00-12:00と15:00-17:00在廊予定。
混雑するくらい賑やかでありますように。


「テツカノトモ」展

日時  2012年5月14日(月)~19日(土)
    11:00~19:00(最終日は17時まで)

場所  Coffee & Gallery ゑいじう
   → www.eijiu.net
   ・丸ノ内線「四谷三丁目」徒歩6分
   ・都営新宿線「曙橋」徒歩3分

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2012年5月17日 (木)

「テツカノトモ」展・四日目

例によって自分は夕方からギャラリーへ。
18:30に到着して、今日の様子を聞いたら「のんびりまったり」だったそうな(つまりお客さんが少なかった)。

ブログで紹介するための写真を撮りに二階へあがり、そろそろ下りようと階段へ行ったら、ばったり立野さんに遭遇。
なんと15年ぶりくらいに会う知りあいだ。
わー吃驚。
今回、こういう吃驚が多いなぁ(ありがたいことですが)。

20分ほど近況をお互いに話したりして、お見送り。
その後、他の出展者が写真を撮ったりするのを待って、さあ帰ろう。
と、したところに、ゲーム仲間のKTDさんご来場。
仕事の帰りに寄ってくれたらしい。
時間が押していたので、ざっと紹介しただけであんまりゆっくりしてもらえなかったけど、面白いと思ってもらえたみたいでよかった。

立野さん、KTDさん、ご来場ありがとうございました。


再々、場内の紹介を。


20120517eijiu1

ご夫婦で参加(ご夫婦とも元美術部)。
右の油彩が奥様。左のアクリル作品を
描いた夫は学科の同期生。人生が出とる(笑)。


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学科の同期生Sちゃんの作品。
版画とコラージュ。空間構成が面白い。


20120517eijiu3
そのSちゃんの娘さんの作品。
自画像だって。いいなぁ、このインパクト。
世間ズレした大人には作れない作品。


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同じくSちゃんの娘さんの作品。
火曜に来てくださったA先生曰く「幸せが感じられる」。
まったく、大人は子どもには敵いませんワ。


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同期生Nさんの作品。現在「品田心」という作家名で
ばりばり活躍されているもよう。天使かわいい~。
他に布のぬいぐるみもある。


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Nさんの娘さんの作品。
写真がわかりにくくてスミマセン。
キラキラピカピカが大好きだそうで、素直な作品。

あと二日!!
たくさんの人に見てもらえますように!
(ちなみに土曜日は激混雑が予想されるので(笑)、可能なら金曜に行かれることをオススメします、私は行けないのですが)

「テツカノトモ」展

日時  2012年5月14日(月)~19日(土)
    11:00~19:00(最終日は17時まで)

場所  Coffee & Gallery ゑいじう
   → www.eijiu.net
   ・丸ノ内線「四谷三丁目」徒歩6分
   ・都営新宿線「曙橋」徒歩3分

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2012年5月16日 (水)

「テツカノトモ」展・三日目

今日も日中は会社でいられなかったが、案内ハガキを見て足を運んでくださった方がいらしたみたい。
高校の友人Kちゃん、太極拳の友人のTさん、どうもありがとうございました(ぺこり)。
差し入れまでいただいちゃって。
ほかにお花を贈ってくださった方もいて、感謝感激(T.Iさんありがとー♪)。


20120516eijiu1

案内ハガキは主に「近況報告」のつもりだったんだけど、みんな律儀であったかくてありがたいなぁ。

私自身は会社の仕事のキリが悪くて、会場に着いたのが18:45ちょうど。
その5分前に京都の友人Mioくんのお父様がお帰りになったのだとか。
会いたかった~!! 残念。
ま、土曜に本人に会うからいいか(?)。

その後、ギャラリーのオーナーに無理をお願いして、19:30ごろに友人M村君(なんかMばっかや)をお迎えして、ひととおり見てもらった。
20時ごろにギャラリーを出て、その後神田でキャロムを小一時間遊んだのだった(笑)。


さて、またまた場内の作品紹介を少し。


20120516eijiu2

これもイチオシの作品。実は祖母が撮った写真だ。
パネル2枚、A4サイズ3枚が壁に飾ってあるほか、
20枚以上の写真を閲覧できるファイルがある。


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上で少し触れた京都の友人Mioくんの作品。
この人も写真が上手いんだよねー、構図が。
土曜日は在廊予定。


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友人ムラサキの作品。実は初日は無かった。
15日(火)の午前中から出展の、できたてほやほや。
月曜に見逃した人はもう一度いらしてください(笑)。

明日はもうちょっと早く行けるといいな(といってもせいぜい15分程度だが)。
また賑やかでありますように。


「テツカノトモ」展

日時  2012年5月14日(月)~19日(土)
    11:00~19:00(最終日は17時まで)

場所  Coffee & Gallery ゑいじう
   → www.eijiu.net
   ・丸ノ内線「四谷三丁目」徒歩6分
   ・都営新宿線「曙橋」徒歩3分

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2012年5月15日 (火)

「テツカノトモ」展・二日目

日中は会社で働いているので、どんな様子かさっぱりわからない(笑)。
でも今日は母や妹が顔を出してくれたらしいし、わりと自分がらみのお客の多い日だったのかも♪

なんといっても、夜。
驚きのお客様がいらしてくださった。
最初は全然わからなかったのだが、「Kさん」と名前を呼ばれた瞬間にアッと思って、飛び上がった。
(本当に飛び上がるように椅子から立ち上がっていて、「『飛び上がって驚いた』とか『弾かれるように立った』ってこういうことだなー」と実感してしまった(笑))

高校の恩師、A先生だ!!

案内ハガキは出したものの、まさか足を運んでいただけるとは全く思っていなかったので(それで最初全然わからなかったのデスヨ=云い訳)、心底吃驚した&最高に嬉しい出来事だった。

それにしても、「先生」って偉いなぁ。
こっちは教わる先生といってもせいぜい数十人だから顔を覚えてて当然だけど、向こうは何万人もの生徒と関わってるんだから、ン十年近く前の卒業生なんか顔がわからなくても仕方ないと思うのに。
ちゃんと顔を見て名前を呼んでもらえるなんて、なんだか感激。

先生、まだまだお元気でいらしてください。
また案内ハガキを送りますから(笑)。


ここらでちょっと場内の作品紹介。
全体にボケてる写真が多くて申し訳ない。


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今回の幹事・友人Mのペーパークラフト。
プロのイラストレータです。一番人気かも。


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陶芸作家・泉比呂の絵画作品。元美術部委員長。
展示中、私個人的に一、二を争うオススメ作品。
階段を上ったら、ぜひ振り返って見てほしい。


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上の鉛筆画はお母さんが娘を描いたもの。
下のお雛様もお母さんが娘に作ったもの。


20120515eijiu4
そのお父さんの作品。自分で作ってます。


さて、この夜はささやかながらオープニングパーティーを開いた。
どっちかっていうと、参加者が集まるためのものだったんだけどね。
集まれる人は集まって、ゑいじうさんの美味しいお料理を楽しんだ。
それから、友人Mがみんなにトトロのシュークリームを買ってきてくれた(わーい♪)。


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よく似てる(笑)。


20120515totoro2
この子はカスタードクリーム。
他にチョコとストロベリーがあった。

美味しうございました♪

明日も賑やかでありますように。


「テツカノトモ」展

日時  2012年5月14日(月)~19日(土)
    11:00~19:00(最終日は17時まで)

場所  Coffee & Gallery ゑいじう
   → www.eijiu.net
   ・丸ノ内線「四谷三丁目」徒歩6分
   ・都営新宿線「曙橋」徒歩3分

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2012年5月14日 (月)

グループ展「テツカノトモ」に参加しています

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大学の学科(哲学科)の同窓生とその家族によるグループ展「テツカノトモ」に参加しています。

卒業20年後の文化祭みたいな感じ。

絵画あり、写真あり、クラフトあり、Tシャツあり、etc., etc....
何かのついでにお立ち寄りいただければさいわいです。
肩の凝らない気どらない展示をお楽しみ下さい。

日時  2012年5月14日(月)~19日(土)
   11:00~19:00(最終日は17時まで)

場所  Coffee & Gallery ゑいじう
   → www.eijiu.net
   ・丸ノ内線「四谷三丁目」徒歩6分
   ・都営新宿線「曙橋」徒歩3分
   ※車でのご来場はご遠慮ください。


■会場の風景■

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自分のブロック。ごちゃごちゃ(笑)。
古代中南米柄のTシャツ、缶バッジなど。

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階段の壁にも展示。作品がいっぱい。

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デッサン画、おひなさま、粘土人形などなど。

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アクリル画も版画も何でもアリ。

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2012年5月10日 (木)

【展示】田淵萬坊個展「黒白 ~ Coqubiaqu」(小津ギャラリー、東京・新日本橋)

以前にMacのユーザーグループで一緒に遊んで(?)いた、まんぼうさんの個展に行ってきた。
もともとデザイナーさんで、ムックを編集したりしてたけど、こういうアート作品をまとめて見るのは初めてかも。

会場は、新日本橋の小津ギャラリーというところ。
一階は和紙のお店で、二階に文化教室の設備とギャラリーがあった。

まんぼうさんの展示はすべて紙作品。
おやっと騙されそうになるものや、紙に象られた明かりや、大きなオブジェなどあって、とてもとても面白かった

何が面白かったのだろう?
たぶん、「あ、この作品にはこういう仕掛け(ないし仕組み)があるんだ」というところが面白かったんだろうな。
入って左側の壁一面に展示されていたスクリーンなんか、もともとギャラリーにある壁紙のようで、実はパーツを組み合わせて作った一大オブジェだ。
でも大きさが凄いのではない。
このオブジェには「こういうルールでパーツを作ればこういうルールでいくらでも組み合わせられる」という仕組みがあって、表現の可能性の幅がとんでもなく広いにもかかわらず、仕組み自体は私なんかにも見ていてわかるような単純なもので、つい「なぁるほど」と思っちゃう、そういう部分が面白かった。

私のお気に入りは奥の壁にあった半球のオブジェ。
「四季」というシリーズで、そのうちの「風薫る」が一番好き。
ちなみに、作品のタイトルは全部見終わったあとにリストをもらって初めて知ったのだが、この「四季」シリーズについて言えば、「あ、お花だ」とか「鳥だ」とか「風みたい」とか、作品名がなくてもちゃんとイメージを受け取れるものだった。
こういうわかりやすさって大切だよね。


20120510manbo1

「四季・風薫る」。内側からの明かり付き。
まさに風のイメージ。わかりやすくて好き。


20120510manbo2

ライトを消すと、一寸吃驚するほど立体的な
オブジェだったことがわかる(しかも紙の)。
こういう仕掛けられてる感じが面白くて好き。

一階の和紙屋さんもなかなか見応えがあった。
自分のグループ展直前だったからあまり時間を取れなかったけど、またゆっくり来たいかも。
まんぼうさんの個展も、またあるようならぜひ観に行きたい。


20120510ozugallery

おまけ。和紙屋さんの入口。

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2012年5月 2日 (水)

【舞台】ヤングヴィック劇場「カフカの猿」(シアタートラム、世田谷・三軒茶屋)

まず一声、叫ばせてほしい。

千代田線の馬鹿野郎ーっっっ!!!!!

余裕で到着するはずが、千代田線の遅延のせいで20分遅刻ですよ。
「お客様の荷物が挟まった」とか言ってたから、原因は直接千代田線のせいじゃないにしても、

対応が悪い!!!!!

遅れてることをずーーーーっと放送しなかった。
ひどいんじゃないか、あの対応?
貴重なチケット代、返せ!!!!!
もうお前には乗らん!!!!!

というわけで、3分の1ほど終わったところでやっと会場入りですよ。
運悪く(?)最前列だったので、キャサリン・ハンターがやってきて(英語で)「ようこそマダム」みたいに茶化されてしまった。

その後、40分間は濃密な観劇時間だった。

ただ、シアタートラム側が字幕を大きなスクリーンのてっぺんに横書きで出してくれたもんだから、読もうとすると思い切り上を見なきゃならなくなって、キャサリン・ハンターの演技が全然目に入らなくなる。
逆に演技だけ見てると、さすがに英語じゃ台詞の意味を取れなくなるところが多い。
翻訳自体もかなりはしょってたし。
読むスピードを考えてのことかもしれないけど、「いくらなんでもはしょりすぎだろう」と思える部分が何回かあった。
とゆーわけで、これまで経験した字幕付きの観劇ではサイアクの部類に入る字幕だった。
シアタートラムも大したことないな、と、認識を改めた(悪い方に)。

舞台自体は凄いもので、なんといってもキャサリン・ハンターが人間じゃないみたいだった。
以前、彼女が男役を演ったときに、「なんて性別をカンジさせない俳優だろう」と驚いたものだが(全く「女らしさ」がなかった)、今度は性別どころか人間でなくなっていた!!
これじゃ猿だよ、猿!!
ちなみに一緒に観に行ってもらった友人は、腰関節の位置がどう見ても人間じゃないようにしか見えなくて、ずっと冷たい汗をかいていたらしい(笑)。
私の方は、観ている間ははっきりと認識していなくて、ただ、演者が腰をかがめたような態勢でいるのを見るにつれ、なんだか気持ち悪くてもぞもぞしていたくらいだった(ときどき「背筋伸ばしてほしい」とかって半ば無意識に思ってたような気がする(笑))。
でもって、後でハタと思い当たった。
要するに、あまりに「猿」で、「人間」に見えなかったせいで、落ち着かなかったんだな~、視線が。

話の内容は、人間になった猿が学会の諸氏の前で、自分がいかにして人間になったかを発表するというもの。
彼は、アフリカで狩られて船で運ばれるとき、檻に「出口がない」ことに絶望する。
(「出口」であって、「自由」ではないんだそうだ)
「出口」を求めて彼が選んだ行動は、「人間を観察する」ことだった。
ごく単純にパターン化されてしまう船員たちの行動。
無目的的にうろうろ歩き、大きな声で意味のないことをときどき喋っては、酒を飲んでタバコをふかす。これがニンゲンだ。
彼は、苦労に苦労を重ねて、酒を飲んでみせる。あの臭くてたまらない液体を。
その後は見世物小屋へ行き、人間の振りをする、いや、人間として振る舞うことをどんどん覚えていって、今ではニンゲンとなった猿としてあちこちのパーティーに呼ばれもする。
最近ではメスのチンパンジーを飼育し始め、彼女と過ごす時が彼のなぐさめだが、こうなってみてもニンゲンを好きになれはしない。
いやむしろ、本当に嫌いなのは自分自身の「混ざった臭い」だ。
野生と、人間性との「混ざった臭い」が耐え難い。
その独白で終幕になる。

ルネサンス以来、肯定され崇められてきた人間性も、ここでは「嫌な臭い」でしかなくなる。
だがそうして貶められているにもかかわらず、傍観者(われわれ観客=学会の諸氏役)には、相手は稀な存在だが猿であって人間ではないという、まるで見世物を見ているような感覚がなかったか。
実はそれは人間性賛歌に通ずる姿勢だ。
結局われわれは人間性のなんたるかを客観視できていないのだろう。ニンゲンになった猿のようには。

しかしまぁ、問題提起は重要だけど、この舞台の最大のみどころは、やっぱりキャサリン・ハンターの身体性じゃないかな、と、思うわけで。
「脱臼する(してる?)からやめて~」と言いたくなるほどの体の動きなのだ(どこの体操選手かと思う)。
そして表情ひとつでその存在を演じわけてしまう凄さ。
ホームページに載ってたご挨拶ムービーを見たときはただのオバチャンだったのに~。
いろいろとコワイ舞台であった(笑)。

やっぱり最初から観たかったよぅ。千代田線の馬鹿ー。

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