午後、会社を休んでビッグサイトへ。
ブックフェアと文具フェアを見て回る。
ブックフェアは、会社の業務にわりと直結する分野なのだが、最近、新奇なものがあまりないのでデジタルパブリッシング部門も全部は見ず、ポイントで見て回ることに。
それでも流れはつかめたような気がする。
電子書籍をめぐって、どんどん二極化しそう。
下流のコンシューマ(我々自身のような消費者)は、シーサーブログが始めた「forkN」のような無料サービスへ囲い込まれる。
ここの無料サービスは結構すごかった。
ブログ感覚で電子書籍を作れて、forkNの本棚において販売できて(売れたときだけマージンが発生)、さらにそれをe-Pubに出力できちゃう。無料で。
(e-Pub=電子書籍のフォーマットの一つで、iPhoneやiPadで読める形式)
もちろん、著者はそれ以外の販売サイトに、そこで出力したe-Pubデータを置いて販売してもよい。
これはなかなか。
使ってみて損はないし、実際私も使おうかと考えているところだ。
ブックフェアで知ったのは、forkNだけだったが、遠からず似たようなサイトが出てくるだろう。
これらはソフトハウスの得意分野で、したがってこーゆーことをやられると、コンシューマのニーズは全部彼らにさらっていかれることになる。
逆に、上流部分(研究者とか企業)は大手が囲い込もうとしている。
丸善とか大日本とか、ね。
そんな、大日本さんのインフラなんかに中小の印刷屋がかなうわけないじゃないかー。
囲い込みを始められたらもうアウトじゃん。
とゆーわけで、上記の二極化により、こと電子書籍に関して言えば中小の印刷業はお先真っ暗なカンジで、フェア会場をあとにしたときには、すっかり気が滅入っていたのだった。
気を取り直して、文具フェアを見て回る。
実はうちは、このフェアで直接出展者と取引するような業種ではないんだけど、何しろ見て回ると世の中の流れが見てとれて面白い。
メーカーが頑張ってると、こっちもちょっと元気をもらえるしね。
今回、文具フェアおよび雑貨EXPOで個人的に「ヒットだ!」と思ったのは、3件。
一つは、すべりどめ。
ごく小さな接着面で、スマートフォンのような重いものも斜面にピタッと止まってしまう。
これは実はゲッコーの研究を応用したものらしい(はしょって話すと、ゲッコーの小さな手足が天井などでゲッコー本体を支えるのは力学的におかしいらしく、なぜ落ちないのかを研究したら細かい毛がびっしり生えていて、そこから生ずる小さな力の集積が大きな力となっていたことがわかった、という研究の応用)。
おお、こんなところに♪
もう一つは、ダンボールに貼りつける簡易手提げ。
めんどくさいから説明しないけど、東急ハンズなんかで大きいものを買うと、大きい袋に包んで、その袋にぺたぺたと簡易手提げを貼り付けてくれる、そういうときのやつ。
非常によくできていた。
最後の一つは、コンパスだ!!
磁石じゃなくて、円を描くコンパス。
小学生のときなんか、よくお世話になったよね?
そのコンパスで、「だれでも簡単に円が描ける」仕組みになっているやつがあった。
これは個人的にショックだった。
機構がそれまでのコンパスとちょっと違うのだ。
中心をしっかり押さえてなくてもいいのだ!(言葉で説明できないのでこれ以上書かないけど)
これがあれば、私だって上手に円を描けたのに!!(下手でした、ハイ)
甥っ子ちゃんが小学校にあがったら買ってやろうかしら。
不況で、お土産類は減っているけど(笑)、なかなか楽しかった。
また来年も見に来ようっと。
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