【読書】『天と地の守り人』 第二部 カンバル王国編
書名: 天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編
著者: 上橋 菜穂子 (著)
価格: ¥ 580
頁数: 328ページ
出版社: 新潮社 (新潮文庫)
ISBN-13: 978-4101302812
発売日: 2011/5/28
読了は昨日だが、こちらで。
ちなみに<第1部>はお読みになられているものと想定しての感想を書くので、そちらを未読でネタバレが嫌な方は以下を読まれぬように。
あらすじ 再び共に旅することになったバルサとチャグム。かつてバルサに守られて生き延びた幼い少年は、苦難の中で、まぶしい脱皮を遂げていく。バルサの故郷カンバルの、美しくも厳しい自然。すでに王国の奥深くを蝕んでいた陰謀。そして、草兵として、最前線に駆り出されてしまったタンダが気づく異変の前兆―迫り来る危難のなか、道を切り拓こうとする彼らの運命は。狂瀾怒涛の第二部。
血湧き肉踊る第2部!!(笑)
三部あるうち、私にはこの第2部が一番わくわくして面白かった。
最後のあたりなんか何度も読み返しちゃう。
たぶん、チャグムとバルサがまた一緒に旅をしていて(『精霊の守り人』以来)、状況は艱難辛苦そのものながらそれでもなお、ともに旅していることの喜びが伝わってくるからなんだろう。
バルサといるとチャグムも皇太子然としないでいいしね。
世の中というのは、いろんな人の思惑がさまざまに絡み合って成り立っているものだ。
だが、高きに立つ者たちの思惑と、低きに在る者たちの思惑とが交差することはあるのだろうか。
ナユグとサグに重ねて立つチャグムはまた、この世で高低両方の思惑を交差させることのできる稀有な存在でもある。
だからチャグムが出てくると安心する。
でも、戦の発生に見るように、低きに在る者たちの思惑が世の中を動かしているとは考えにくい。我々の現実同様に。
さておき、「ホイ」の話はなかなか見事だった。
これ以上何か書いても蛇足であろうから、詳しくは読んでくだされ。
実に面白いので、できれば『精霊の守り人』から全部通して読んでほしい。
ただし、電車を乗り過ごさないようによくよくご注意(笑)。
乗過しキケン度 ★★★★★
▼この本はこちら。3時間くらい。子どもから大人までだれでも。
天と地の守り人〈第2部〉カンバル王国編 (新潮文庫)
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