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2011年1月22日 (土)

読書: 『愛書家の死』

書名: 愛書家の死
著者: ジョン・ダニング (著), 横山 啓明 (翻訳)
価格: ¥ 1,050
頁数: 607ページ
出版社: 早川書房 (ハヤカワ・ミステリ文庫 タ 2-10)
ISBN-13: 978-4151704109
発売日: 2010/8/30

あらすじ ある馬主が死に、その右腕だった男に呼ばれた古書店主クリフ。馬主の20年前に死んだ妻が生涯をかけて集めた蔵書を鑑定し、彼女の死後何者かに盗まれた蔵書の一部の行方も突き止めてほしいと言う。だが、盗まれた本が市場に出回った形跡はなく…深まる謎を解こうとするクリフは競馬界と古書界を行き来しながら、本を愛した一人の女性の人生へと踏み込んでいく。古書薀蓄に加えて競馬への愛も詰まった人気シリーズの異色作。

やっちまった……やっちまいましたよ……。

そもそも危険な兆候は金曜日の帰りの電車で。
すでに半分以上読んでいたんだけど、それまでは通勤の往復で少しずつ楽しんでいたのに、その日の帰りは読むのに没頭してうっかり電車を乗り過ごしてしまった。
駅3つ。
あまりに久しぶりのことだったので(乗り過ごしが)、最初、何が起きてるのか自分でもよくわからなかった。
まさに「ここはどこ?」状態(笑)。

「乗り過ごしちゃったよー」「馬鹿だねー」と実家で報告したその同じ夜。
「寝る前にもうちょっとだけ読もう」
と、思って、読み出したのがいけなかった。
やめられない止まらないノンストップで、気づいたら朝の5時。

……ま、たまにはいいよね、どうせ次の日は休みだったんだし(汗)。

とゆーわけで、やっぱり面白いジョン・ダニング。
こーゆー面白くって読み応えがあって後味も悪くないストーリーを提供してくれる作家さんは、今や貴重かもしれない。

今回の作品は、なんだか靄がかかったように、はっきりしないままに進んでいく。
何しろ事件自体がはっきりしない。
昔の事件(?)と、今の事件(?)と、両方がもやもやしたままでずーーーっと話が進むのだ。
最後になるとかなりの急展開で、その急展開ぶりをかぎつけちゃうと上述のように「ノンストップ」になっちゃうわけだ(言い訳)。
あと、このシリーズゆえに本の話ばっかりかと思いきや、今回は馬の話が非常に多い。
読んでても、つい馬に気をとられちゃう。
実は煙幕だったりして。

繰り返すが、文句なく面白かった(何しろ乗り過ごしたり寝そびれたりするほどで…)。
ただ、話のパターンがなんとなく『●の●●●』と同じ気がするかなー。たいした問題じゃないけどね。
ジェーンウェイは相変わらず。
ホント、ハードボイルドな男だなぁ。

そして、たいへん面白いのだが、それゆえ通勤電車には向かないかもしれない(笑)。
どうしても電車に持って乗るときは、「乗り過ごしキケン」ってラベルを貼ってお持ちください。

▼この本はこちら。7~8時間くらい?

愛書家の死 (ハヤカワ・ミステリ文庫 タ 2-10)

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