講演会:第62回学習院大学史料館講座「江戸のメディア 浮世絵―歌麿・北斎・広重など、海を渡った作品群―」(於・学習院百周年記念講堂)
昨晩、友人から携帯メールが入って、講演をやるから来ませんかとのお誘い。
なんとか業務を切り上げて行くと、広い会場がなんとほぼ満席。
すごいなー。
友人は浮世絵の研究者で、メインは鈴木春信だが、この日は歌麿・北斎・広重というスーパースター三本立てで、メディアとしての浮世絵について講演。
プロジェクターによる絵画紹介を交えながら(美術史系はこれができるから強いよなー、実物を見せられるっていいなー)、丸二時間、水も飲まずに語りきった(どうしてあれだけ喋ってもずっと声が朗々と嗄れないんだろう?)。
ちょっともう一ヶ月以上前のことなので(これ書いてるの7/16)、簡単にまとめちゃうと、
歌麿の絵は流行のブロマイドであり、ファッションのメディア。
服や小物もそうだろうけど、美意識の媒体としても機能していたかもしれない。
北斎はなんでもこなすが、絵画に対しては本当に貪欲で、古い作品への隠れオマージュがあったり、洋画の様式を取り入れてみせたり、あらゆる情報のメディアかも。
広重は、やはり東海道五十三次に代表されるように、旅行や地理のメディアかな。
昔は今みたいにすぐにあちこち行けるわけじゃないから、彼の絵は旅の疑似体験としての機能があったに違いない。
なんか本人の講演内容と合ってるかどうか怪しいけど(汗)、講演後にはこんな感じのことを頭の中でまとめられたのだった。
最後に、浮世絵に関する国際的なムーブメントや、今後の展示情報などを軽く語ってくれて、おしまい。
面白かった。
そしてなんとも贅沢な時間だった……。
また何かあったらお誘いが来ますように。
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