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2010年3月25日 (木)

舞台:蜷川「ヘンリー六世」(彩の国さいたま芸術劇場、埼玉・与野本町)

二回目の観劇。
今日の舞台は、みんなノッていたのか、前回よりも早かった。
台詞もちょっと早かった(笑)。
今度はS席、しかも前から何番目かの中央の良席。
ここだと役者さんの表情が細かく見えるなぁ。

以下、ネタバレ。もっとも、全く問題ないと思うけど、ばれた状態で見ても。

オープニング。白い舞台上には血を思わせる赤い液体。
掃除婦たちが現れて拭きとっていくが、全面きれいになったと思ったら、今度は上から血の滴るような肉塊(に見立てたモノ。何の素材でどうやって作ってるのかなー?)が激しく降ってくる。いくつも。
まぁ、『リチャード三世』で馬の首が落ちてきたのに比べればかわいいものか?

前回も書いたとおり、場面ごとに降ってくるものが違う。
フランス王家を現す白百合が降ったり、ランカスター家の赤薔薇、ヨーク家の白薔薇が降ったり。
ちなみに薔薇はイングランドの国花。

この演出はなかなか面白かったと思うのだが、左隣のおばちゃんズがそれにばかり気を取られて、くすくす笑うは、役者も見ずに「黒い手が出てきて落としてる」と喜ぶは、あんたたち一体何を見に来たんだ?(しかもこんな高い金を払って……)
今回の席は、位置はさっき書いたとおり、すごくいい席だったけど、左隣はハズレた。
最初から最後まで、何でこの舞台を見に来たのか、よくわからないおばちゃんズだった。
周囲の客層という点からは、前回のB席のほうがずっと良かったな。

さておき。
前半はどうしてもトールボットに目が行ってしまった。
別に美男子でも筋骨隆々でもないんだけど、カッコイイんだよね。
後半はなぜかヨーク公の息子リチャード(後のリチャード三世)に目が行ってしまった。
若くてギラギラしてて、魅力的なんだよね。

ギラギラしてるといえば、ほとんどの人物はギラギラというか、欲望丸出しである(笑)。
それに対して、全編通して覇気がないのが、ヘンリー六世(笑)。
見ている観客全員がことごとく「情けない」と思ったと思うが(ワタシも確かにそう思ったが)、ちょっと待った
ヘンリー六世の在り方って、「人間として」そんなに非難されるべきものだろうか?
ヨーク公が反旗を翻したとき、彼は慌てふためくばかりだったが、相手の人間を信じていれば、当然のことではないだろうか。
第一部の初めのほうで、確かにヨーク公はヘンリー六世に忠誠を誓ったのだ。
その言葉を信ずるなら、眼前のヨーク公が何を言い出したのか、きっとさっぱりわからないに違いない。
相手のニンゲンを理解できないのだ。
私たちにだってあることだ、「なんだ、この人、どうしてここでそんなことを言うんだ?」と呆れ返ったり、理解に苦しむことは。
そういうことなのかな。と、今回は思った。

そして、玉座に「仁君」を望むなら、ヘンリー六世のような王になってしまうのだろうか?(笑)
ヘンリー六世はもちろん名君などではないようだが、ニンゲンとしては仁の人ではないだろうか。
そういう人がトップに立つと、ああなるってこと??

なんだかいろいろ考えちゃう(まぁ7時間もあるし)舞台だった。

大竹しのぶは、前回に増してノリノリに見えた。
ぜひともシェイクスピア作品のヒロイン全部やってほしい感じ(特にオフィーリアのように難しい奴)。
間近で見ると、表情がまた面白い。
声だけでも表情がわかるんだけどね。
本当にモンスター級に上手いわ。

あとは、たかお鷹のアレグザンダー・アイデンが可笑しかった。
枢機卿と同一人物とは思えないほど可笑しい。
何が可笑しいのか、よくわからないんだけど、なんとなく可笑しくて面白かった。

他にもいろいろ思ったんだけど。
書いてると終わらないので、この辺で(涙)。
三度目のカーテンコールまであって、スタンディングオベーション。
よかった。

おまけ

20100325cake

「ビストロやま」でディナーを食べたが

お値段の割に……。ちなみに上の写真は

デザートセット。美味しくはあったけど、

全体的なコストパフォーマンスは「」。

自分の好きなお弁当を持ち込むのがオススメ。

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