展示:ヴァンクリーフ&アーペル展(森アーツセンターギャラリー、東京・六本木)
「ヴァン クリーフ&アーペル ザ スピリット オブ ビューティー展 時空を超える美の真髄」とゆー長たらしい名前の展覧会を観てきた。
結構期待してたんだけど………
……………招待券でよかった。
まず会場のレイアウトデザインというのかインテリアデザインというのか、それが凝りすぎ。
凝ってたっていいけど、作品を見にくくするのはや~め~ろ~。
球体やら円柱やらのポリカーボネイト(だっけ?)で展示物を保護してあるのだが、微妙に歪みが生じているため、細かい部分を一所懸命に見ようとすると、とても見づらい。
(このデザインの唯一の利点は、観客が拡散しやすいってところだったかな)
そしてずーっとバックで現代音楽っぽい何かが流れている。
うるさい。
静かに見させてくれないかなー。
なんでわざわざ音楽を流さなきゃいけないのだ。
どうしても流したいときは、武満の言葉から「無音も音楽の一つである」ことを思い出して縛めるってのはどうだ?
ホラホラ、いかにも文化的だぞー?
(↑BGMの件も含め、「俺様の文化的前衛的プロデュースに驚け跪け!」という意図が展示全体で感じられたのでこんな物言いをシテマス)
さらに、「セレブが着けてたジュエリーをあなたも着けることができる!」というコンセプトでの展示部分では、ガラスに自分が映りこむため(それで展示されてるジュエリーと合体して見ることができる訳)、作品自体を見ようとすると自分が邪魔で(!)見えない。
ぷんぷん(怒)。
しかし、「ティアラを着けられて嬉しかった~」などという感想があったところを見ると(吃驚しました)、それを喜ぶ人々がこの展示の対象とゆーわけで、私らのよーな一般的な展示好きはおよびじゃないってことだな。
ジュエリーそのものは……
数多い作品群の中では、杉の木やパイロンやジップネックレスが好きだった。
あと、ブロンクスカクテルブレスレット(笑)。
すごくお茶目でイイ。
こんなの着けたら楽しいだろうなー(価格的にとても無理ですが)。
パヴェ形式が多くて、私の好みではあまりなかったかも。
でもこういうパヴェの装飾って、実際に衣装とともに着けないと、本当のゴージャスさや美しさがわからないんだよね。
パヴェなので一つ一つの宝石は小さいものも多かったけれど、それですら物凄い輝きで、品質の高さが伺えた。
ダイヤの遊色なんか凄い。
あんなちっちゃいのに……あんなちっちゃいのに!!
あー、上映されてたビデオクリップで、もっと職人さんの実際の作業をたくさん見せてほしかったなー。
それはそれは繊細な作業をしているみたいだった。
そうしたクラフツマンシップがちょっと見えたのはよかったかな。
しかし。
なんであんなに腹立たしい場所かね、六本木ヒルズ。
歩くうち、設計者に対する殺意を覚えずにはいられなくなる。
私は地図を読める人間と自負しているけれど、あそこへ行くと本当にわけがわからない。
楽しくないんだよね、あまりのわからなさに。
そして空間利用の無駄の多さに。
さすがバブル期の作品、格好つけばかりで、機能性や居心地のよさはまるで無視。
迷わせてショップを巡らせる策略としても、あまりに酷すぎる。
同じお洒落スポットでも他の場所はもうちょっと親しみを見つけやすいぞ。
銀座や日本橋と比べると明らかに成金な感じだし。
まぁどのみち庶民はおよびでない場所ってことね。
ミュージアムショップだけはとても面白かった(笑)。
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