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2009年8月24日 (月)

読書:『神の守り人』

書名: 神の守り人〈上〉来訪編 / 〈下〉帰還編
著者: 上橋 菜穂子
価格: ¥ 540 / ¥ 580
文庫: 298ページ / 331ページ
出版社: 新潮社 (新潮文庫)
ISBN-13: 978-4101302768 / 978-4101302775
発売日: 2009/7/28

読了はすでに三週間前になるが、遡るのもめんどくさいのでこちらで。
(夏の祭典の準備とかあって、書き込んでる暇がなかったのです…)

あらすじ 女用心棒バルサは逡巡の末、人買いの手から幼い兄妹を助けてしまう。ふたりには恐ろしい秘密が隠されていた。ロタ王国を揺るがす力を秘めた少女アスラを巡り、“猟犬”と呼ばれる呪術師たちが動き出す。タンダの身を案じながらも、アスラを守って逃げるバルサ。追いすがる“猟犬”たち。バルサは幼い頃から培った逃亡の技と経験を頼りに、陰謀と裏切りの闇の中をひたすら駆け抜ける。

面白かった。
抑制をきかせないと、あっという間に読んで読んで、ご飯を食べるのも忘れて読み進んじゃう。

新ヨゴ、サンガル、カンバルに続いてロタ王国登場。
新ヨゴもちょっと登場するけど、今回のお話の舞台はロタ王国だ。
王国には蔑視されつつ聖別されたような「タルの民」という存在があり、それは荒ぶる神タルハマヤと深いかかわりを持っている。
タルの民出身の少女アスラも、このタルハマヤとのかかわりゆえに追われていたのだが、そこをバルサに助けられる。

「ありゃ? ありゃりゃ?」と読み進むうちに、登場人物の立ち位置が変わっていったりして、ストーリーとしても非常に面白いのだが、なんといっても秀逸なのはバルサのセリフ。
母親までもがよってたかってアスラに人を殺させようとする、それが許せない、と。
ああ、そこから助けたいんだな、というのが明瞭に屹立して、惑うことなく読み進められる。
あいまいな正義やら人道主義やらを振りかざしても、こうスッキリとは行かないだろう。
こういうところは本当にこの作者は凄いというか、自分の立場を一貫している(あるいはバルサの立場を一貫させている)。

あんまり書いてもしょうがない、実際に読んでいただいたほうがいいだろう。
ということで感想おしまい(笑)。
「面白かった」。
本当のところ、これだけで十分だから。

▼この本はこちら

神の守り人〈上〉来訪編 (新潮文庫)

神の守り人〈下〉帰還編 (新潮文庫)

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コメント

うっかりこれにはまって単行本を図書館から借りて最後まで読み切ってしまいました。
ところでこの一年ぶりに出た文庫と一緒に「バルサの食卓」ってありましたでしょ?
ぜひレシピを堪能してください^^

投稿: Mioくん | 2009年8月24日 (月) 19時22分

もちろん、同時に購入して読み終わってます(笑)。
今度バム作ろうかなー、ノギ屋の弁当もいいなぁ。

そして現在は、やっと文庫化された「獣の奏者」を読んでるとこ。
ハマるよね♪

投稿: 苫治安@管理人 | 2009年8月26日 (水) 09時59分

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