国際ブックフェア2003・私見~ICタグ~
今年はどうも「ICタグ」が流行りだったかな。
ICタグ、つまり、「電子荷札」。
ICメモリ内の情報を無線通信でやりとりして、物品管理や自動識別を行うデジタルメディアだそうで。
バーコードの数十倍の情報を搭載できるし、情報の追記や書換も自由にできるということで、一挙に注目を集めている(一部では)。
本1冊1冊にICタグが装着されると、書店では段ボールに入ったまま書籍の在庫管理ができたり、販売情報(どの本がどれくらい売れたか等)をレジから即座に入手できるようになるらしい。
そして何より、書店主を悩ませている、被害甚大な「万引き」の防止用にも期待されているという。
この「万引き防止」をうたうブースがあちこちに見受けられた。
よほど深刻なんだな……。
もちろん、レジ打ちもICタグ読み取りに代わるから、あっという間に料金が計算できる。計算間違いもなくなって書店はハッピー(私、書店で金額を間違えられたことが数回あります)。
あとは図書館。
膨大な冊数の書籍(の貸し借り)をどうやって管理するか。
これまた「ICタグなら管理ラクラク」みたいな文句をうたうブースがちらほら見受けられた。
書籍だけでなく、さまざまな分野で活躍を期待されるICタグだが、普及のために抱える課題は2つ。
1つは、「世界共通の標準」作り。
コード番号の作成基準を、全世界的に統一しなければまずい。ISBNみたいにね。
2つめは、「価格」。
毎度毎度お馴染みの問題だが、現在の単価は数百円らしく、これを全商品につけるのは無理。
単価1~5円くらいまで下がることが望まれている。
如何にして大量に安価に生産するか。
この市場はものすごいでかいものになるらしいから(億兆単位の)、大手の印刷会社なんかが真剣に取り組んでいることだろう。取り組んでくれ。中小では手に負えない巨大市場になりそうな予感。
と、いいつつ、昨年の雄「電子ペーパー」のように停滞してしまったらどうしよう?(笑)
電子ペーパーもいちおー今年の秋ぐらいに何らか製品が出るようだが。
もっと動向が速いかと思っていたら、案外のんびりだった。
しかし、電子ペーパーは消費者にものすご~い影響を与えるものではないだろうけれど、ICタグは違うからな~。それこそ「ものすご~い影響」を与える可能性大。物流なんかが全部これになるかもしれないわけで、早くしっかり方針を固めないと。もたもたしているとグローバルな意味でのチャンスを失いそうだ。
でもどーせきっと遅いんだろうな、政府の対応。
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