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2002年10月 6日 (日)

コンサート:上原彩子☆ピアノリサイタル~「ピアニスト100」55/100

■演奏:上原彩子
■日時:2002年10月6日(日)15:00~
■会場:彩の国さいたま芸術劇場 音楽ホール
■曲目:モーツァルト    <ああお母さん聞いて>による12の変奏曲 K.265
    シューマン     ピアノ・ソナタ第3番ヘ短調 op.14
    チャイコフスキー  ロマンス ヘ短調 op.5
    チャイコフスキー 「12の小品」より「ワルツ」変イ長調 op.40-8
    チャイコフスキー 「18の小品」より「悲しい歌」 op.72-14
    チャイコフスキー 「12の小品」より「無言歌」イ短調 op.40-6
    チャイコフスキー  ワルツ・スケルツォ イ長調 op.7
    ショスタコーヴィチ ピアノ・ソナタ第1番 op.12

先だってのチャイコフスキー国際コンクールで、日本人としては初めてピアノ部門で優勝した、時の人。
ここでリサイタルをするというのは、彼女が優勝して新聞や何かで取り上げられるずっと前から決まっていたので、私にはそれほど意識していなかったのだが、会場に入って席に着いて、振り返ったらすごい。
何しろ客が多い。
いつもこんなに上のほうまで聴衆いないよ。
やはり日本人で優勝したというのが効いてるんだな。

第1曲目。
「キラキラ星変奏曲」といった方がとおりがいいだろう。そう、あの「きらきらひかる」のメロディを、どんどんアレンジして徐々に豪華に装飾していく、即興音楽家モーツァルトならではの作品。
個人的にはもう少しゆっくりがよかった。

第2曲目。
うまいんだけど……完成されちゃってるとゆーか(この若さで?)、小さくまとまりやすく、私の好みじゃない。ごめん。おそらく曲解釈が…?
そしてなぜかリズム感があまりない弾き方。
日本人の抱える問題なのか?(これでまだ2人目だが)
テンポが身のうちに根付かないため、聴いてていらだつ。
しかしそれはシューマンだったからかも。あとで原因らしきものがわかったような気も…。

後半、チャイコづくし。
なんかな~、数えてたはずなんだけど、5曲中4曲しか覚えてない。
最後の「ワルツ・スケルツォ」って、本当に弾いた???
さておき、前半と一転して、チャイコはなかなかよかった。

そして最後のショスタコーヴィチ。
これはうまいっ!!
こんなハチャメチャなピアノ曲を、よく飽かずに聞かせられるわ。
すばらしい。
ダイナミックな展開に「次は? 次は?」と聞かされる。

現代音楽に突き進んだらどうだろう(すでに突き進んでる?)。
だがロマン派はオススメしない。現代音楽張りに破壊されたロマン派は、私はちょっと……(汗)。
そして思った。
バッハみたいなバロックを、現代音楽風に破壊しながら弾いてもらうと面白いかも。
あ、それで最初のモーツァルトは大丈夫だったのか?

アンコールもラフマニノフあたりで、性に合っているようだった。
ご本人はわりと小柄な娘さんで、激しく弾くときなどは半分くらい椅子から立ち上がるように、ピアノに向かってのめり込んで弾いていた。

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