映画:「ヴィドック」
ビデオを借りて見た。
フランスの映画だ。
ひと昔前は、「フランス映画」ってゆーと、格調高い麗しい映画ってゆーか、「人生ってナニ?」みたいな重厚な映画をイメージしたものだ。
まぁ、本当は以前から「赤ちゃんに乾杯!」(「スリーメン&ベビー」の原作)みたいな楽しい映画も作ってたのかもしれないんだけど、何しろ「アンチ・ハリウッド」みたく娯楽色のない作品の方が目立っていたので、「フランス映画」(ないし「ヨーロッパ映画」)と言えば皆、難解で静謐で美的な作品と思ったわけだ。
でも最近は違う。
最近はアクション系やら、もっと娯楽色の強いものがどんどんのしてきている。
同じアクションでもアメリカ式と違っていて面白い。
正確に言えばこの「ヴィドック」はアクションではないが、娯楽色の強い部類に入ることは確かだ。
ヴィドックは、19世紀の探偵。
雷を利用した殺人事件の調査を任され、その背後に鏡面のマスクをつけた男(?)の存在を知る。
徐々に包囲を狭めて追い詰めていくが……
なんと、主人公のヴィドックが死ぬ場面から始まっちゃう。
「どーすんだ、このあと…」と思っていると、まぁ、うまいこと回顧でつなげていって、最後にちゃんと時制が現在に戻る。なかなか見事。
映像がまたすごい。わけわからないのに、美麗だったりして。どうわけわからないのかは、ご自分でご覧下さいね。
まぁ、フランス映画はどれもそうだが、映像にはひとつテーマがあって(この映画は「ゴシック」かな)、それにのっとって全部作られている。それがまたものすごいこだわりようなのだ。
しかし、なんといっても、ヴィドック役のジェラール=ドパルデューでしょう!
しぶい!! かっこいい!! どこにでもいそうな中年親父のくせに!!(笑)
このひと、大好きなんだ。たぶん、今いる男優の中で一番好き。
他の役者さんもうまいですよ、もちろん。
まぁ……なんつーか……無駄も多いし(誉め言葉だ)、アメリカでは絶対に作れない映画だな、こりゃ(笑)。
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