Valentinus
今日はバレンタイン・デー(私には全く関係ないが)。
しかしその名前を頂いている聖人ウァレンティーヌスについては、誰も何も沙汰しない‥‥。
もっとも、沙汰したくても、聖別されているウァレンティーヌスは二人いて、どちらに由来する祝日なのかはわからないらしい。二人とは、
(1) 3世紀末にローマで殉教したローマ北方のフラミニア街道に埋葬された人。
(2) 同じく3世紀頃、ローマで処刑されたウンブリアのテルニという町の人。
ちなみに、「聖人」にはそれぞれカトリック教会の定めた「祝日」があるが、どちらのウァレンティーヌスも2月14日が祝日なので、判断材料にならない。
しかも(ここが重要)どちらも殉教してるし。
3世紀の殉教って言ったら怖いなぁ。
だいたい拳で殴り殺されたり棒で叩き殺されたり投石を霰と受けて殺されたりしてるもんなぁ。
あ、あとはライオンに食われるとか、十字架磔で下から火を焚かれるとかもあったか。
そんなオソロシイ目に遭って殉教なさった聖人の祝日に、なんでこんな浮かれたイベントをやっとるのか、理解に苦しむところがある(笑)。
でも、実は、なぜ「恋人たちの祝日」となったかについては、キリスト教からの派生ではなくて、ローマ土着の民俗信仰ないし土着の祭典が元になっているとも言われている。
あとは、鳥が番の相手を探しはじめる時期だから、とか(本当にそういう説もあるんだって)。
で、結局、正確な由来はわからないのであった。
さらに、時代は下って、15世紀にドイツで活躍したと言われる修道僧バシリウス=ヴァレンティヌスという人がいて、「この人にも関係あるかも?」なんて考え出す人まで現れたりして、もうわけわからない状態である。
余談だが、この修道僧ヴァレンティヌスは結構有名なお坊さんらしい。錬金術に手を染めており、アンチモンを初めて使った人だという話だ。錬金術と、近代化学や医学とのかけ橋的存在と言ってもいい。が、「半・伝説的人物」につき、実在していないかもしれない。
蛇足。聖人の祝日を定め、聖人への信仰を認めているのはカトリック教会である(オーソドックスも、かな)。
プロテスタント教会は歴史的に見ても聖人信仰に反対している立場にあたる(はず)。
とゆーわけで、バレンタイン・デーを祝う(もといあやかる)人々は、本来すべてカトリック教徒(+オーソドックス?)のはずである。
現実にそんなわけないんだけどね。ちょっと言ってみただけ(笑)。
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