読書:『R.P.G.』★宮部みゆき
■著者/訳者名:宮部みゆき/著
■出版社名:集英社(集英社文庫)
■発行年月:2001年08月
最初に。ドラクエやFFのような「RPG」ではありません。まぁ、元の意味は同じだけれど。
インターネット上でのコミュニケーションを題材としたミステリ。
相変わらず問題を投げかけてくる内容なので、単なるミステリには留まらない。
でもまぁ、宮部作品としては、私の中では中の下くらいの面白さかな。
限定された場所、限定された時間枠(ある一日)の中で進行するそれには、戯曲的な雰囲気も。実際、戯曲モドキを書いたということらしい。
もちろん、最後にはいつものドンデン返しが待ってます。
ハナシの内容は‥‥む、難しい。ネタバレにならないようにしないと(汗)。
現実でも虚構でも「お父さん」を演じるある父親が殺された。虚構の「家族」を浮き彫りにすることで明らかになっていく真実‥‥犯人は誰? そしてその動機は?
あの~、『クロスファイア』を読んでないヒトはそっちを先に読んだ方がいいです(もしくは『鳩笛草』)。
全くの独立した物語なんですが、登場する刑事が『模倣犯』『クロスファイア』と同じ人々らしく、『クロスファイア』の犯人のことをちょっとだけ言及する箇所があるのです。
読んでたときは気にならなかったんですが、「そっか~、今度『クロスファイア』も読んでみよ~‥‥あれ? 犯人像がわかっちゃってるのか、私? 謎解きの楽しみ半減?(汗)」ということに(笑)。
「あとがき」が清水義範で、笑えます。
冒頭を読んで「何をかっこつけたこと書いておるんだ、ヨチノリらしくない。何が織田信長だ?」と思っていたら、司馬遼太郎のパスティーシュ(文体を模倣する技)でした(笑)。
心の中でげらげら笑っちゃいました(美容院でパーマ中だったので現実には声を上げられませんでした)。
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