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2001年12月25日 (火)

映画:「カストラート」

ヘンデルで思い出しました。ヘンデルといえばこの映画でしょう。

■カストラート■1994年フランス・イタリア・ベルギー合作 106min.
■製作:ベラ=ベルモント
■監督・脚本:ジェラール=コルビオ
■脚本:アンドレ=コルビオ
■撮影:ワルテル=バンデン=エンデ
■音楽:クリストフ=ルセ
■出演:ステファノ=ディオニジ、エンリコ=ロ=ベルソ、エルザ=ジルベルシュタイン、他

<内容>
カストラートとは「去勢された者」のこと(実際にそういう職業として存在した)。主人公ファリネッリは類まれなる美声を持つ男。その美しいボーイソプラノゆえに兄リカルドによって少年の頃に去勢されたという過去をもち、現在もそれをひきずっている。兄リカルドは作曲家で、弟の美声によって名声を博す。パトロンを求めて渡った先のロンドンで二人はヘンデルに出会い、弟だけがその才能を認められる。やがてかつてないほど深刻な相克が兄弟の間におとずれるが…

ファリネッリのカストラートゆえの葛藤が、全編通じて描かれています。好きな女性ができても最後までできないとゆー…むにゃむにゃ。でもヤクにおぼれる奴には同情できないね。それに葛藤が少し浅い気がするのは私だけ?

実は私、この映画の主人公は、ヘンデルではないかと思うのです。影の主人公ヘンデル。
誇りと高慢、真実を見抜く眼、「自然の歌声ではない」と罵りながら惹かれずにはいられない不完全な人間性、そしてその指先から溢れる天上の音楽……。
彼を演じていた人がまたよかったんですわ。
もうすっかり人間ヘンデルから目が離せないとゆー仕儀に。

そしてもう一つの真実(っていうほど大げさなものではないが)。
本編より「メイキング・オブ・カストラート」のほうが面白いです(笑)。
本編を見た後で、ぜひ見てね。

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