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2001年12月22日 (土)

京都終い旅行雑文 その2

12/22は割と普通の(?)観光コース。清水寺、高台寺、晴明神社、一条戻り橋、鹿苑寺、大徳寺と回って、18:21発のひかりで東京へ帰った。

■清水寺
Mさんは清水寺に行ったことがないというので、まずそちらから。
私はこれで4回目くらいだろうか。でも何度来ても楽しめるお寺である。
麓から坂を延々と登ってやっと山門に辿りついた。残念ながら山門は修復中の様子。でも獅子たちはちゃんと手前でお出迎えしてくれる。獅子はたいがい阿吽になっているものだが、ここには吽(ウン=口を閉じる形)の獅子がいない。長い坂を登ってお参りしに来た人を、二匹とも笑って迎えてくれる趣向だから…という話だったと思う。うろ覚えで怪しいが。
手水鉢で手を洗い、拝観料300円(安い~)を払って中へ進んだ。すぐに清水の舞台が見えてくる。今日は人が少なくて、のんびりゆったり舞台の下を上から見下ろせた。おかげで全然怖くなかった。これが混んでいるときだと一度に30人くらい乗っかるから、舞台が軋んだり、人波にうっかり押されそうだったりして、ちょっぴり怖いのだ(笑)。
順路に従い、回遊するように歩いていく。舞台の次の建物には金色の仏様がいらして、具合の悪い箇所を触ると、良くなるという。一応、腰の辺りをさすってみたが、効果はどうだろうか。
土の坂を降りて音羽の滝へ。いつものように柄杓で水を掬って飲もうとしたら、柄杓置き場は「紫外線殺菌装置」になっている! ああ、吃驚した。柄杓も、昔はただの木の柄杓だったと思うが、なんか一体成形の金属製品?になってしまっていた。ああ、吃驚。

■清水の坂
寺を後にし、今度は先ほどえっちらおっちら登ってきた坂を下る番だ。坂の両脇には土産物屋がずらりと並び、見て歩くだけでも楽しい。
途中で生八つ橋の試食をさせてくれるところがあり、生八つ橋半切れとお茶を貰って、店の中で寛いだ。店は狭い小さいものだが、ロンドン博覧会に八つ橋を出品したときの写真などが飾ってあって、いかにも老舗じゃのうという感じだ。
そしてお茶のお礼に(八つ橋も美味しかったし)、お土産用の生八つ橋などを買い求めた。相手の思う壺である(笑)。まぁせっかく清水に来たのだから、こういう楽しみ方もしなくては。

■高台寺
清水寺門前の坂から横に逸れて、三年坂(産寧坂)・二年坂を歩いた。
そのうち高台寺に行き着いてしまった。ついでだからと、拝観することにした。
何やら円徳院という塔頭(たっちゅう)も現在特別公開中という話で、そちらも含めた共通拝観券を1040円で購入し、いざ中へ。
高台寺は秀吉の北政所ねね所縁の寺である。ねねが余生を過ごした寺ということで、秀吉のお気に入りだった観月台(通廊の途中に据えられている小さな張り出しみたいなの)であるとか、秀吉・ねねの木彫坐像が安置されている霊堂(みたまどう)であるとか、千利休のデザインした茶室を伏見から移設した傘亭・時雨亭であるとか、秀吉絡みの建築物が残されている。
千利休の意匠と伝えられる傘亭(本名・安閑窟)は、屋根組みが放射状でまるで傘の骨のようだからそう呼ばれるとか。もう一方の時雨亭は妙な造りだった。傘亭から延びる外廊(といっても2~3メートル)を伝って時雨亭に入ると、中二階くらいの高さの床面に着くようになっている。しかし時雨亭の裏口は地面と同じ高さにある。…わからない。構造を確めたかったが外から眺めるしかできず、結局よくわからなかった。

■円徳院
寺に入る前に「道元禅師荼毘の地」という地味な札が立っていたことからも、ここは禅宗らしい。禅寺といえば塔頭である。円徳院は塔頭のひとつなのだろう。
門を入るとまず薮椿が眼に入った。薮椿の赤ってきれいだなぁ。
履を脱いで建物の中にあがった。ここの見ものは障壁画だった。なんとこんなところに長谷川等伯画伯の襖絵が…!! 現代の障壁画家の手になる襖もいくつかあったが、悪いけれど等伯には敵わない感じだった。惜しむらくは、あと50年もしたらすっかり墨の跡が消えてしまいそうなことだった。
隣接する掌美術館という小さな美術館に入り、高台寺所縁の蒔絵や螺鈿細工を見た。蒔絵も螺鈿もきれいだった。桃山の華やかさの名残といった趣。
掌美術館の横にある「羽柴」という湯葉屋さんでお昼に「湯豆腐膳」を食べた。美味しかった。京都の料理って私には合ってるのかも(残念ながら古漬けは全滅だが)。

<もうひとつ続く>

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