京都終い旅行雑文 その3
12/22の旅行雑文の続きです。
■晴明神社
これもMさんのご要望で、晴明神社へ行った。晴明とはもちろん、近頃流行りの安倍晴明である。
祗園からバスで堀川今出川に出て、そこから徒歩5分くらい南に下る。
ここの神社は何と言うか…本社手前のコンクリの鳥居や氏子の札や何かが、「最近有名になって寄進も増えたよ」といった感じの構えだった(笑)。
他には何もない、マンションとマンションの狭間のようなところなのに、後から後から客が来るわ来るわ。吃驚した。すごい人気なのね。
おみくじを引いたら末吉だった。お歌は忘れてしまったが「山は冬装束だけれど風には花の香が含まれているよ」といった意味だったと思う。冬来たりなば春遠からじ、かな。時節にぴったりかも。
■一条戻り橋
晴明神社からさらに5分ほど南に下ったところに、一条戻り橋がある。何の変哲もない小さな橋だ。
が、平安京の昔には、異界との掛け橋として人びとから畏れられていた。
晴明が「自宅におくと奥さんが怖がるから」といって自分の式神を置いておいたのもここだが、それより渡辺綱が鬼と出会い、名刀鬼切りで彼(茨木童子)の腕を切り落としたのもここではなかったか。
大きな柳の木の下に「一条戻り橋」と書かれた立て札が立っていたが、ほとんど見なかった。だって地面に首のない鳩の死体が転がってて、イヤだったから。みんなよく平気で立て札の前で写真を撮ったりするなぁと、他の観光客を見ながら驚いていたのだった(それ以前にこんなところに観光客がいることのほうが驚きかも…)。
■鹿苑寺
拝観料を払ったらチケット代わりにお札をくれた。なかなかイキでよいではないか。しかしお札に「金閣寺」と書くのはやめてほしかった…。
ここの散策路はなかなかよかった。特に今日は人も少なかったし、のびのび歩けた。
でもね、昭和に建て直した例のキンキラキンの金閣がね、一人で調和を壊している気がするのね。あれがなければ北山の風情を満喫できそうなのだが…。
そういえばその金閣の手前に、「ご覧の建物は金閣です。金閣寺ではありません」という見る人が混乱しそうな立て札が立っていた(笑)。いいけど、いつからお前は「金閣寺」になっちゃったんだよ、「鹿苑寺」。本名は「鹿苑寺」でしょう、あなた。
でもって結局、金堂(寺の本堂ですね)は見当たらなかった。そんな馬鹿な~。「金閣寺ではありません」って言っておいて、寺本体を見せないとは何事?(笑) 修復中の建物があったけど、あれがそうだったんかいな。
私はやっぱり慈照寺(銀閣のあるお寺)のほうが好きだなぁ。もっとも、北山の凛とした気配は、やはりこの辺りでなければ味わえないとは思う。
■大徳寺
鹿苑寺の近くにあるので行ってみた。が、すでに16時半近くでほぼ閉まりかけていた。
それでも折角だから、と、大仙院を拝観した。禅寺の塔頭であるので、小なりと言えど石庭がある。その枯山水の庭と、建物の書院造りをざっと見た。禅宗の方丈としては最古に分類されるそうだ。立派な襖絵もあった。そもそも小さな建物ではあるのだが、時間があればもう少しゆったり見るものを……透かし彫りをすっかりチェックし忘れてしまった。ま、いっか。私ゃどうせここも二度目だし。
今日は16時半~17時半に座禅会をやるという。一般も一人千円で参加できるからどうかと誘われたが、帰りの時間が気になるのでお断りした。今度ね。
大仙院を出て、他に入れる塔頭もないのだけれど、境内をそぞろ歩いた。
帰るさ、金堂を眺めていたら、垂木が並行垂木ではなく斜め垂木であることに気づいた。ちょっと驚き。宗論と一緒に建築様式も中国最新のものを輸入したということなのか、それとも中国の渡来の工人に建てさせたのか。
向こうで鐘の鳴る音がした。境内は緑が深かった。木々の背は高かった。
■バス
京都を巡るならやはりバス。個人的には徒歩がオススメだが、遠目のところはバスが安くてよい。1日乗車券を買うと、何度乗っても500円で済んでしまうのだ。すばらしい。
しかし、時間には余裕を持って行動されたい。
大徳寺からの帰りのバスが、駅に着くまでに40~50分ほどかかった。遅い!! 最初、電車の時刻を18:03だと思い込んでいたので、これはかなりあせった。結局18:21発だったから、ちょうどいい時間に到着したんだけどね。
ホテルのフロントで預けてあった荷物を引き取り、新幹線に乗って京都に別れを告げた。
<おしまい>
| 固定リンク
「旅行・地域」カテゴリの記事
- 【旅】たてしなの散歩道(2021.08.12)
- 【グルメと庭園】バラクライングリッシュガーデン(2021.08.12)
- 【旅行】軽めのトレッキング(2020.08.12)
- 【旅行】たてしなの大滝(2020.08.11)
- アンデス文明&メソアメリカ文明が好きなあなたへ(サポートBLAM倶楽部ご紹介)(2020.04.03)
コメント