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2001年11月16日 (金)

読書:『最後の刑事』

■著者/訳者名:ピーター・ラヴゼイ/著 山本やよい/訳
■出版社名:早川書房(ハヤカワ文庫)
■発行年月:1996年11月

良質の探偵小説。私にとっては久々のヒットでした、このシリーズ。
中年で無骨で見栄えも態度も悪い、昔気質で周りから煙たがられる頑固一徹男、ダイヤモンド警視シリーズの第一作。

湖に浮かんだ女の全裸死体…手がかり一つ無かったが、大学教授ジャックマンの失踪中の妻らしいことが判明。だが犯人像はつかめない。バースの古株刑事ダイヤモンドは、信念に基づいて突き進むが、強引な操作が原因で辞職に追い込まれてしまい……

ひととひととのふれあいに、ちょっぴりジンとなって終わるこのミステリは、ラヴゼイには悪いですが、「殿下シリーズ」なんかよりよっぽど面白い。「殿下」をつまらないと感じた人でも、こちらは心からオススメです。
ダイヤモンドと同僚や被疑者らの台詞のやりとりがイキで、随所に笑いが散りばめられた佳作です。

山本やよいさんの翻訳がまた絶品です。

▼この本はこちら。
最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

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